波乱もあるアルテミスSの狙い目は? 今年の東京芝は末脚の速い馬に注目

JRA-VANデータラボ

阪神JFに向けて重要なステップレース

 日曜に秋の天皇賞が行われる今週は土曜にも東京でアルテミスS、京都でスワンSと計3鞍の重賞が行われる。今回のデータde出〜たでは、暮れの阪神JFに向けて重要なステップレースとなっているアルテミスSをピックアップ。新設された2012年以降の近6年のデータならびに今開催の東京芝マイルの2歳戦の傾向から狙い目を探っていく。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

アルテミスS近6年の上位3着以内馬一覧

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 まず表1は2012年以降のアルテミスSの3着以内馬一覧。2012年は1分33秒台の非常に速い時計の決着となったが、近5年は1分34秒〜35秒台の決着となっている。昨年はラッキーライラックが4コーナー3番手から差し切り勝ち。同馬は暮れの阪神JFも勝利する活躍を見せた。他にもレッツゴードンキやリスグラシューといった現在でもG1戦線で活躍する実力馬を輩出しており、出世レースといえる一戦だ。

 ペースは12年を除いて平均〜ややスローで流れることが多く、4コーナー10番手以内から速い上がりで好走、というタイプが上位馬の大半を占める。ペース次第では33秒台の速い上がりで差してくるケースもある。

 また人気順では1番人気馬が【2.2.0.2】で一昨年のリスグラシューら2勝で、連対率・複勝率66.7%。2番人気馬も【2.1.0.3】で昨年のラッキーライラックら2勝をあげているが、その他は9・12番人気馬が1勝ずつと伏兵の一発がある。一昨年のように上位人気馬で堅く決まる年もあれば、13番人気サヤカチャンが激走した昨年のように波乱となることもある。2歳重賞でキャリアも浅く、波乱要素のある一戦といえそうだ。

アルテミスS近6年の所属別成績

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は出走馬の所属別成績。黄色で強調したように栗東所属の関西馬が昨年のラッキーライラックら4勝をあげ、勝率・連対率・複勝率いずれも関東馬を圧倒している。昨年は上位3着までを独占しており、近3年で毎年2頭以上は3着以内に入っている。最近では阪神JFの関東での前哨戦ではなく、関西から狙っての東上というケースが多い。

 対して、関東馬は14年ココロノアイら2勝。近3年では2番人気以内だった2頭しか連対しておらず、苦戦傾向が続いている。

アルテミスS近6年のキャリア別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3はキャリア別成績。出走数が多いキャリア2戦の馬が一昨年のリスグラシューら過半数の4勝をあげ、勝率・連対率・複勝率ともに優秀だ。昨年は3着ラテュロスが該当しており、毎年1頭は3着以内に入っている。

 他では1戦の馬は昨年のラッキーライラック、3戦の馬は13年マーブルカテドラルがそれぞれ勝利しているが、連対率・複勝率は高くない。なお、5戦の馬は昨年2着サヤカチャンら3着以内馬2頭とも6番人気以下で穴を開けていた。

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