日本馬2頭惨敗、厳しい豪州初戦に……好騎乗光った英国ベストソリューションV

JRA-VAN

ベストソリューション(奥)がホームズマン(手前)との叩き合いを制してコーフィールドC優勝 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 豪州競馬としては2016年のG1メルボルンカップ以来、2度目の馬券発売レースとなった20日に行われたG1コーフィールドカップ(芝2400m)には、チェスナットコート(牡4歳、矢作厩舎)、ソールインパクト(牡6歳、戸田厩舎)の日本馬2頭を含む18頭が出走した。直前のスコールによって馬場発表は重。馬の球節あたりまでが隠れる芝の深さがタフな競馬になることを予感させた。

 JRAの単勝オッズで10倍を切ったのは地元の4歳牝馬のヤングスター(4.6倍)、4歳セン馬キングズウィルドリーム(5.1倍)、アイルランドのA.オブライエン厩舎が送る4歳牡馬のザクリフスオブモハー(6.9倍)、英国から遠征した4歳牡馬のベストソリューション(7.0倍)、そして、ハーツクライを父に持つチェスナットコート(9.2倍)の5頭。ハンデ戦らしく人気は割れた。

チェスナットコート13着、ソールインパクト14着

左からチェスナットコートに騎乗した川田騎手、矢作調教師、戸田調教師、ソールインパクトに騎乗した坂井騎手 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 自然の地形につくられたコーフィールド競馬場は日本では見られないおむすび型の変形コース。ゲートを出た18頭が最初のコーナーに向かうと地元のエースハイが先頭に立ち、武者修行中の坂井瑠星騎手が騎乗するソールインパクトが大外から2番手をうかがった。これに先を譲ったホームズマンが3番手に下げ、その後ろに欧州重賞を3連勝中のベストソリューションがつける。H.ボウマン騎手のザクリフスオブモハーも中段に位置してスローペースに折り合いをつけながら有力馬は思い思いのポジションでレースを進めた。

 下り坂に差し掛かる最終コーナー手前で一気に加速した伏兵ザタージマハルが主導権を握ろうとしたが、これに遅れまいとベストソリューションが反応よく追撃。ザタージマハルを一気に交わすと内を通って先頭に立ち、直線は外から迫るホームズマンと一騎打ち。ひと呼吸遅れてザクリフスオブモハーが追い上げるも、水気を含んだ芝がその切れ味を奪った。

 ベストソリューションとホームズマンが馬体を併せたゴールはわずかに内のベストソリューションの先着で勝負は決した。2着から1馬身3/4差の3着にザクリフスオブモハー、4着にドゥレット、5着にザタージマハルが入線。日本から参戦したチェスナットコートは先頭から10馬身以上離れた13着、果敢に先行策を取ったソールインパクトは14着でレースを終えた。

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