村田諒太がラスベガスで成すべきこと KO劇で近づく“その先のプラン”
王者が思い描くゲーム運び
「強いパンチを打ち込んで、ぶん殴ってやりたい」と話す村田。鮮やかな右ストレートでKO劇を演出できるか 【写真:中西祐介/アフロスポーツ】
「(KOは)前半はないと思います。前半はしっかりと相手のパンチを見切ることが大事。中盤以降、しっかりとプレッシャーをかけ、強いパンチを打ち込んで、ぶん殴ってやりたいなと思います。(KOパンチは)僕は右ストレートか左ボディでしか倒せないですから」
村田本人がそう述べている通り、アマキャリアの基盤もあるチャレンジャーは前半であっさり倒せるレベルの選手ではあるまい。互いの距離を探り合うペース争いを経て、後半勝負になることが濃厚。定評あるブラントのハンドスピードに惑わされず、村田は自らが思い描く青写真通りに相手を追い詰められるか。中盤以降に山場を作り、アメリカのボクシングファンを感嘆させるようなKO劇を演出できるか。
内容が問われる一戦で実際に綺麗にフィニッシュするのは簡単ではないが、ビッグファイトの舞台に立つような選手にはそれができるもの。村田がテストにパスできるかどうか、世界的な舞台に送り出せる選手なのか、答えがまもなく見えてくる。明日、きらびやかなラスベガスのリングで――。