2歳500万条件競走(芝)の狙い方 馬券候補の選択に悩んだ際の参考に

JRA-VANデータラボ
 前開催で3歳未勝利戦が終わり、それにかわってこの時期に数を増やしてくるのが2歳戦。新馬・未勝利戦はもちろん、前開催まであまり行われていなかった500万条件戦も徐々に数を増やしてくる。そこで今回はその2歳500万条件から、特に芝のレースに注目してデータを分析してみたい。データの分析には、JRA-VAN Data Lab.とTarget frontier JVを利用し、集計期間は14年以降、本年の10月1週目までとした。

前走コース、所属別成績

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 今回は芝のレースを対象としたため、まずは前走の芝・ダート別成績を見ておきたい。表1にあるように、2歳500万条件戦におけるダート→芝替わりは全体で複勝率9.2%と、芝→芝の同29.5%とは圧倒的な差がついている。基本的にダート→芝替わりは狙えない、と考えていいだろう。ただ、東西所属別に分けてみると、関西馬のダート→芝替わりにかぎれば複勝率22.2%とまずまずで、穴馬の好走も多いため、複勝回収率は100%どころか200%を突破。単勝にいたっては328%をマークしている。該当馬がさほど多くないため、やや信頼性に疑問符もつくものの、関西馬で配当妙味のある馬なら、ダート→芝替わりでも一考の余地がある。とはいえ、全体としては苦しいのは確かなため、表2以降は「前走も芝」だった馬にかぎって見ていきたい。

キャリア別成績

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2はキャリア別成績である。2歳戦ということで多くのレースを経験した馬は少ないが、好走確率が比較的高いのはキャリア4戦以内の馬。特に1〜2戦馬はともに、勝率10%、連対率20%、複勝率30%のラインを超え、安定した走りを見せている。一方で、回収率が高めに出ているのはキャリア4戦馬。目先の的中を目指すなら1〜2戦馬重視、長い目で回収率を高めたいなら4戦馬、ということになる。いずれの視点でも、5戦以上の馬は減点が必要だ。

前走クラス別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 続いて表3は、前走クラス別成績である。この中でまず目につくのは、前走500万条件戦出走馬、つまり同クラスに出走していた馬の好走確率が低いことだ。この時期の2歳馬は初勝利直後にオープン特別や重賞で好走する例も多く、500万条件という選択はやや消極的とも取れる。そして、そこで負けた馬が再度500万に出走するとなると、このように好走確率が低めに出てくるのもうなずける。勝率〜複勝率がもっとも高いのは、前走新馬戦出走馬。そして回収率では重賞組が高く出ている

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