サトノダイヤモンド復活はあるか? 京都大賞典過去10年データから占う

JRA-VANデータラボ

秋のG1戦線につながる重要な重賞

 今週末は3日間の連続開催が予定されている。8日の月曜日・体育の日には京都大賞典が行われる。毎日王冠と並び、秋のG1戦線につながる重要な重賞だ。今回はその一戦を占っていくことにする。過去10年の同レースを分析。データの分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

過去10年の京都大賞典好走馬(1)

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 まず過去10年の京都大賞典で3着以内に好走した馬を見ていくことにする(表1参照)。オウケンブルースリやラブリーデイ、キタサンブラックなど、G1クラスの馬が順当に勝利するケースもあれば、ヒットザターゲットのような伏兵が勝利するケースもある。例年、毎日王冠に比べて頭数が少なく、大きな波乱は起きにくいものの、上位人気同士で決まるケースもさほど多くない。

 性別は牡馬が圧倒的に多い。牝馬の好走は2010年のメイショウベルーガとプロヴィナージュ。そして、昨年勝利したスマートレイアー。いずれも京都のG1やG2で好走実績があった。生半可な実績ではこの距離のG2で牡馬に太刀打ちするのは難しいと思われる。

 年齢は4歳馬から8歳馬まで幅広い。3歳馬の出走はほぼないので、自然な結果と言えるだろうか。

 騎手は武豊騎手と岩田康誠騎手、そして浜中俊騎手に注目。この3名は過去10年で3回馬券になっている。常に1、2番人気というわけではなく、伏兵馬を持ってくることもある。今年も、騎乗馬がいればチェックだ。

 脚質の傾向としては逃げ馬が不振。開幕週で馬場の内側はいいものの、目標にされやすいせいか苦戦している。したがって、その分追い込み馬でも勝負になりやすい。メンバー中、上がり3位以内だった馬をチェックしてみたが、好走馬30頭のうち約3分の2が該当。最後に鋭い脚を使えそうな馬を狙うイメージを持ちたい。

過去10年の京都大賞典の好走馬(2)

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 好走馬についてさらに詳しく見ていく。表2は前走レース名、同レースでの着順、人気、そして同年の主な重賞実績を示した。前走レースは宝塚記念が最も多い。16年優勝のキタサンブラックなど、勝ち馬4頭が該当する。宝塚記念での着順を見ると、5着以内に善戦していた馬が5頭。そうでなかった馬は4頭で、そのうち3頭は二けた着順に惨敗していた。宝塚記念での着順はあまり気にしなくていいようだ。

 あとは、天皇賞(春)組が5頭好走。春の古馬G1戦線で戦っていた馬が、やはり最も有力となる。その他のレースでは意外にも阪神大賞典組が2頭(オウケンブルースリが2回)いる。新潟記念組も3頭いるなど、基本的には重賞組が有力だ。

 前走以外の実績として、同年の重賞実績にも注目。昨年優勝のスマートレイアーは同年の京都記念で2着に好走。そして昨年2着のトーセンバジルも、同年の阪神大賞典で3着に入線していた。芝中長距離のG2以上で3着以内に好走していた馬が多い印象だ。重賞実績ならばG3も評価すべきで、14年1着のラストインパクト、13年1着のヒットザターゲットはともに同年の小倉大賞典を制していた。

 また近年、同年に重賞実績がなくて好走した馬はラブリーデイやサウンズオブアース、タマモベストプレイ。彼らには過去に京都の重賞で好走実績があった。この点は重要なファクターだと考えられる。

1/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント