ミランダ、メルセデスは大当たり 途中加入した選手の活躍度チェック
8月18日の初登板を白星で飾ると、その後も好投を見せるソフトバンクのミランダ 【写真は共同】
今季トレード組の成功者は?
開幕直後に金銭トレードで加入した市川友也(福岡ソフトバンク)は、相次ぐケガ人で緊急事態に陥っていた捕手陣を支え、6月13日には古巣・巨人を相手に逆転2ランをお見舞いした。だが、その後の成績はいまひとつ。同じく捕手では、2対2のトレードで加入した伊藤光(横浜DeNA)も、好リードを見せてはいるが、チームの不振が響いて正捕手として不動の地位は築いたとは言えない。一方の白崎浩之(オリックス)も8月12日に移籍後初アーチを放ったが、その後が続かずに同19日に2軍落ちとなった。
その他、岡大海(千葉ロッテ)が外野のレギュラー&新リードオフマンとして起用されたが、守備では好プレーも打率が上がらずに苦しんでいる。投手陣では、藤岡貴裕(北海道日本ハム)は8月16日に先発するも4回1/3を5失点で黒星。飯田優也(阪神)も8月26日に先発するも3回4失点と期待に応えられなかった。金銭トレードで加入した小川龍也(西武)がここにきてリリーフで好投しているが……。今季だけで判断するのは時期尚早ではあるが、今季トレード組の成功者を挙げるのは、難しい。
2018年途中トレード選手一覧(日付はNPBの公示日、成績は9月3日時点)
・市川友也(日本ハム→ソフトバンク)4月19日:25試合、打率1割6分7厘、2本塁打、5打点
・高城俊人(DeNA→オリックス)7月11日:1軍出場なし
・白崎浩之(DeNA→オリックス)7月11日:23試合、打率2割7分1厘、1本塁打、7打点
・赤間謙(オリックス→DeNA)7月11日:1軍登板なし
・伊藤光(オリックス→DeNA)7月11日:29試合、打率2割0分5厘、1本塁打、5打点
・小川龍也(中日→西武)7月23日:5試合0勝0敗2ホールド、防御率0.00
・曽根海成(ソフトバンク→広島)7月25日:5試合、打率2割、0本塁打、1打点
・美間優槻(広島→ソフトバンク)7月25日:1軍出場なし
・岡大海(日本ハム→ロッテ)7月27日:25試合、打率1割8分1厘、0本塁打、3打点
・藤岡貴裕(ロッテ→日本ハム)7月27日:1試合0勝1敗、防御率10.38
・飯田優也(ソフトバンク→阪神)7月27日:1試合0勝0敗、防御率12.00
・松田遼馬(阪神→ソフトバンク)7月27日:2試合0勝0敗、防御率6.00
途中加入の新外国人に当たりは?
キューバ出身の左腕・ミランダ(ソフトバンク)は、メジャーで通算13勝を挙げた実力を買われて7月に来日。2軍での調整登板を経て8月18日のオリックス戦でデビューすると、5回2/3を4安打2失点に抑えて初登板初勝利。そして続く同25日の西武戦では8回までノーヒットノーランの快投で2連勝を飾るなど、首位猛追の原動力の一人となっている。一方、逃げる首位チームにもマーティン(西武)が途中加入。ここまで11試合に登板して7ホールドを記録し、防御率2点台の安定感で積年の課題である西武ブルペン陣を助けている。
だが、上記の2人以外の今季途中来日の助っ人陣は満足な成績を残せず。唯一の打者で、打線の起爆剤と期待されたナバーロ(阪神)も、虎党の心をつかむことはできていない。“ハズレ”のリスクを考えても、費用対効果が高いとは言えない。
今季途中に来日した新外国人選手一覧(日付はNPBの公示日、成績は9月3日時点)
・ナバーロ(阪神)6月18日:38試合、打率2割7分、2本塁打、14打点
・ウルキデス(ヤクルト)6月29日:4試合0勝0敗、防御率6.23
・ヘルウェグ(広島)7月3日:1軍登板なし
・ローチ(オリックス)7月11日:8試合1勝1敗、防御率5.24
・ミランダ(ソフトバンク)7月17日:3試合2勝0敗、防御率2.33
・ロドリゲス(中日)7月26日:10試合0勝3敗2ホールド、防御率4.66
・マーティン(西武)7月31日:11試合1勝0敗7ホールド、防御率2.53