仏メディアも絶賛アルファセントーリ 曽祖母ミエスクに並ぶ日も近いか

JRA-VAN

下馬評通りスピードと能力は抜けていた

3歳牝馬アルファセントーリが真夏の欧州チャンピオンマイラーの座に就いた 【photo by Yasufumi SAWADA】

 フランスの避暑地ドーヴィルを舞台に現地8月12日に行われたG1ジャックルマロワ賞(芝1600m・直線)は単勝1.7倍(JRAの海外馬券発売によるオッズ)という圧倒的な支持を集めたアルファセントーリ(牝3、父マスタークラフツマン、J.ハリントン厩舎)が残り400m地点で先頭に立って優勝。2着の4歳牡馬レコレトスに2馬身半差をつけて5月27日の愛1000ギニーからG1・4連勝を達成。出走した11頭中7頭がG1勝ち馬というハイレベルのレースを制して、真夏の欧州チャンピオンマイラーの座に就いた。稍重発表の勝ちタイムは1分34秒27だった。

 戦前の下馬評通りアルファセントーリのスピードと能力は抜けていた。事前に発表されていたレーティングと着順を照らし合わせるとレーティング122で1位だったアルファセントーリが優勝。119で2位だったレコレトスが2着、118(115に牝馬のアローワンスを加算)のウィズユーが3着、同じく118のローマナイズドが5着。乾いた馬場でスピードを活かすアルファセントーリも、これとは逆に雨を望んだレコレトスも能力を発揮できる絶妙の馬場状態だった。人気薄で唯一、入着に食い込んだヌールアルアワは良馬場の準重賞と重馬場のG3ヴィシー大賞を連勝してここに臨んで3着のウィズユーに1馬身差の4着。レーティング111は出走馬中で下から3番目の評価に過ぎなかったが、体調の良さと晴雨兼用の強みを活かして好結果を手繰り寄せた。

外ラチ沿いグループの先行勢がベストのコースを選択

 勝負はゲートを出た11頭がスタンド側に7頭、馬場の外側に4頭がそれぞれ一列棒状に並んで前半は2つのグループに分かれて競馬が展開された。スタンド側集団の先頭は抜群のスタートを切った3歳牝馬のウィズユー。その後ろにぴったりアルファセントーリがつけて3番手は4歳牡馬のレコレトス。2番枠から出たO.ペリエ騎手のレコレトスは最初の200mでアルファセントーリの前に入ろうと意欲を見せたが、それが叶わないと判断すると次善の策である3番手をキープした。逃げたウィズユーが交わされながらもゴール前でファイトバックして3着だったのだから馬場が締まった外ラチ沿いグループの先行勢がベストのコースを選択したと言えそうだ。

 馬場の中央で馬群を引っ張ったサクセスデイズ(9着)は同厩舎のローマナイズドのペースメーカーとして役割を完遂したが、本来はもっと後ろで脚をためたかったローマナイズドが2番手でなし崩しに脚を使ってしまったのは誤算。その3番手から追いくらべに参加したヌールアルアワが前述のように恩恵を被る結果となった。

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