牡馬初の★9つをクラージュゲリエが獲得 ★6つ評価も3頭!充実の2歳馬チェック

競馬専門紙「優馬」

競馬専門紙「優馬」の2歳馬チェック

 今週から新潟・小倉・札幌開催へと場所を移した夏競馬。その開幕に相応しく、素質馬が揃いに揃った中、札幌でデビュー戦を制したクラージュゲリエが最上級の評価をゲットした。

写真はクラージュゲリエの半兄プロフェット。近親にも重賞ウィナーがズラリいる血統背景(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

7/29(日) 札幌5R 2歳新馬 芝1800m
クラージュゲリエ 牡 馬体重:468kg
★★★★★★★★★ 9点
騎手:モレイラ 厩舎:(栗) 池江寿
生産:ノーザンファーム
馬主:キャロットファーム
父:キングカメハメハ
母:ジュモー(タニノギムレット)

 スタートは良かったが、初戦ということもあり控える競馬を選択。向正面で外から交わされるとヒートアップするシーンも見られたが、そこは我慢の競馬。一旦は最後方まで下げながらも4角では大外を豪快に進出し、1頭だけ違う脚色で前の馬を差し切った。前半1000mが67秒1の超スローとはいえ、レースのラスト2Fが11秒3−11秒3、自身は11秒フラットに近い数字を2F続けた計算になる。抜群の瞬発力で期待の1頭。
 
馬体診断
 パドックでは問題なかったが、実戦に行くと気性がやや前向きすぎる。初戦の教育が奏功すれば良いが、その点は今後も注意したい。馬体に関しては、460キロ台でバランスの良い理想的なシルエット。繋の長さ・角度・柔軟性もバッチリでこれが切れ味の源だろう。前後の幅もあり、フットワークも大きく、距離延長はOK。ただ、道悪は微妙かも。

血統診断
 母はダート1700mで3勝をマーク。本馬の半兄にプロフェット(京成杯)がいて、その兄と同じ新馬戦を勝ったことになる。血統背景がとにかく素晴らしい。祖母の全姉にトゥザヴィクトリー(エリザベス女王杯)がいるなど、近親には重賞ウィナーがズラリ。父だけでなく母父からも優れた瞬発力を受け継いでおり、母系のスケール感も大きい。中距離戦線をリードする存在になりそう。

馬券の狙い目→気性的にマイルという選択肢もあるが、基本的には中距離向き。特に皐月賞を中心としたクラシック戦線で楽しめそうな逸材。

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