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W杯「こんなことがありました」ベスト11
日々是世界杯2018(7月12日)

「フランスの神童」「VAR導入」そして第1位は?

フランスの神童・エムバペ(右)。ラウンド16、アルゼンチン戦での2ゴールは鮮烈な印象を残した
フランスの神童・エムバペ(右)。ラウンド16、アルゼンチン戦での2ゴールは鮮烈な印象を残した【Getty Images】

【4位】フランスの神童エムバペ、キング・ペレに並ぶ


 弱冠19歳ながら、フランス代表の10番を背負うこととなったキリアン・エムバペ。その期待が伊達ではないことを見せつけたのが、アルゼンチンとのラウンド16であった。抜群のスプリント力と老かいなスキル、そして尋常ならざるゴール感覚を持つ神童は、後半19分と23分に連続ゴールを挙げて勝利に貢献。10代の選手が、ノックアウトステージで2ゴールを挙げるのは、58年大会のペレ以来の快挙であった。この試合は、おそらく「メッシ最後のW杯のゲーム」とセットで記憶されることだろう。


【3位】VAR導入と「四角い窓」ジェスチャーのブーム


 今大会のルール変更で最も注目されたのが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の本格導入である。結果として「疑惑のゴール」や「疑惑のファウル」は目に見えて減った一方、PKやアディショナルタイムの増加といった副産物も生んだ。またVAR判定を要求する「四角い窓」のジェスチャーも、選手の間ですっかり定着。そんな中、今大会で最もVAR判定に左右されたのは韓国だろう。初戦のスウェーデン戦ではVARでPKを与えて敗戦。しかし最終戦のドイツ戦では、逆にVARで先制ゴールが認められ、これが歴史的な勝利につながった。


【2位】W杯優勝国がことごとくセミファイナル前に姿を消す


 これまで20回開催されたW杯の優勝経験国は、わずかに8カ国。準決勝の4カ国には、それらの国々が名を連ねるのが、これまでの常であった。しかし今大会は、まずイタリアがプレーオフに敗れ予選敗退。ドイツがグループステージで、アルゼンチンとスペインがラウンド16で、さらにブラジルとウルグアイが準々決勝で敗退となり、ベスト4に残った優勝経験国はフランスとイングランドのみとなった。一方で今大会は、ベルギーやクロアチアといった、優勝未経験国の躍進が目立ち、クロアチアは初優勝まであと一歩と迫った。


【1位】「3試合連続延長」だけでない、クロアチアを襲ったアクシデント


 そのクロアチア。ノックアウトステージでは3試合連続で120分間を戦ったことが話題になっているが、それ以外にも苦難の連続であった。まずグループステージ初戦で、途中出場を拒否したニコラ・カリニッチがチームから追放される。続いてデヤン・ロブレンが大会と契約していない飲料を口にしたため、FIFA(国際サッカー連盟)から日本円にして、およそ780万円の罰金処分。さらに準々決勝でロシアを破った際には、オグニェン・ブコイェビッチコーチがSNSに政治的なメッセージ性のある動画を投稿したとして、やはりチームから離れている。クロアチアにとっては、まさに傷だらけのファイナル進出であった。


 ということで、次回は「4年後も見たい若手」ベスト11を紹介することにしたい。

宇都宮徹壱
宇都宮徹壱

1966年生まれ。東京出身。東京藝術大学大学院美術研究科修了後、TV制作会社勤務を経て、97年にベオグラードで「写真家宣言」。以後、国内外で「文化としてのフットボール」をカメラで切り取る活動を展開中。旅先でのフットボールと酒をこよなく愛する。著書に『ディナモ・フットボール』(みすず書房)、『股旅フットボール』(東邦出版)など。『フットボールの犬 欧羅巴1999−2009』(同)は第20回ミズノスポーツライター賞最優秀賞を受賞。近著はスポーツナビでの連載をまとめた『J2&J3 フットボール漫遊記』(東邦出版)

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