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RENA、打倒・浅倉へ復活の判定勝利
妹分・MIOはトーナメント制覇ならず

相手の関節技につかまり苦戦も

復活戦を判定勝利で飾ったRENA(右)
復活戦を判定勝利で飾ったRENA(右)【写真:田栗かおる】

 2009年から女子格闘技真夏の祭典として行われ、今年で10年連続10回目となるシュートボクシング(SB)の「Girls S−cup 〜48kg世界トーナメント2018〜」が6日、都内・TDCホールで開催された。


 RIZIN出場およびMMA(総合格闘技)挑戦により女子格闘技の人気を引き上げたRENAは、昨年大晦日以来となる復帰戦。大晦日は浅倉カンナに不覚の一敗を喫したが、すでにそのリマッチが7月29日の「RIZIN.11」(埼玉・さいたまスーパーアリーナ)で決まっており、リベンジを目指してGirls S−cupでは初となるMMAマッチを行うこととなった。


 半年ぶりの試合で、23日後には次戦が待つという状況で、RENAに用意された相手はブラジルのエレイン“パンテラ”リアル。戦績11戦5勝6敗のエレインは、5勝のうち3つの白星をスリーパーと腕十字で挙げており、映像でも相手に荒々しくパウンドを振るう姿は野性味を感じさせる。浅倉に一本負けを喫したRENAにとってはリベンジ勝利へ向け寝技の対応が試される一戦となった。

この日は“黒RENA”のコスチュームとなった
この日は“黒RENA”のコスチュームとなった【写真:田栗かおる】

 エレインは、体重超過によりイエローカード1枚提示を受けてのスタート。だが、試合が始まると巧みに組みつきRENAの打撃を封じ、小外掛けでテイクダウンを奪う。立ち上がってグラウンドを逃れんとしたRENAだが、そこへエレインはフロントスリーパー。深く入ったかに見えたこの技からRENAは辛くも首を引き抜くが、エレインはさらに三角絞め。これはエレインの体を持ち上げ無効化せんとしたRENAだが、エレインはなおも腕十字で攻めてくる。


 この日は黒ずくめのコスチュームで戦い、その意図を「黒いRENAを見せました」と語ったRENAは踏みつけを放って腕十字を逃れるが、相手もさるもの、エレインはその足をとらえて足関節を狙ってくる。エレインのサブミッションに追われた1ラウンドのRENAだが、これも足を引き抜き逃れるとパウンドからパスガード、そしてヒザ蹴りと反撃に転じ、ピンチに見舞われた初回を終える。

荒々しいファイトも見せたRENAだが、関節技に取られるシーンも見られ不安も残した
荒々しいファイトも見せたRENAだが、関節技に取られるシーンも見られ不安も残した【写真:田栗かおる】

 2ラウンドに入るとRENAは三日月蹴りを連続で当て、これにエレインはダウン。RENAはすぐに追って鉄槌(てっつい)を打ち込むが攻め切れない。ならばとジャンピングフットスタンプでアグレッシブに攻めるが、エレインはその足を取りヒールホールドを仕掛けてきて、RENAはまたピンチに陥ってしまう。


 何とかここを逃れスタンド勝負に戻ったRENAは再び前蹴り・三日月蹴りを放ち組みつかれまいとするが、エレインは組みつきが巧みで打撃の距離を潰してくる。


 最終3ラウンド、RENAはストレート、フックとボディに打ち込み、これでエレインを下がらせると前蹴りを追加。それでも組みつくエレインだが、ボディが効いており組み倒すまでのパワーが出ない。ブレークで距離があくとRENAはストレート、ボディストレート、左フックとパンチで優勢に。


 RENAはエレインがタックルに来ても切って寝かせサッカーボールキック。その後も1・2ラウンドのようには寝技に捕まる場面は見せず、右ストレート・左フックと当て、エレインがグラウンドへ逃げてもフットスタンプ・鉄槌と追って試合終了。エレインの寝技を逃れてピンチを切り抜け、判定3−0の勝利を収めた。

すでに決まっている浅倉とのリベンジ戦へ
すでに決まっている浅倉とのリベンジ戦へ【写真:田栗かおる】

 寝技対応が問われる一戦で捕まってしまいあわやの場面も見せたRENAだが、何とかしのいで復活白星。試合の後で「29日、リベンジはほぼ不可能だと言われています。今日の試合をして、リベンジは不可能だなと痛感しました。でも、決まっている以上は不可能を可能にするのは今からでも可能かと思っています。明日から死に物狂いで29日を迎えたいと思います」と苦闘を認めたものの、「浅倉選手、RIZINのリングで会いましょう」と試合をリングサイドで観戦した浅倉カンナにメッセージを送った。


 四つ組み、あるいは押し込みからテイクダウンを狙うエレインとタックラーの浅倉ではタイプが異なるが、決戦を前にエレインの極めをしのぎ切って勝利できたのはRENAに有利な条件として働くか。また、相手を失速に追い込み、接近をけん制するボディ狙いのパンチ&三日月蹴りといった攻撃も変わらず冴えていた。テイクダウンへの対応にこそやや不安を残したRENAだが、浅倉のタックルをどこまで切ることができるかがやはり勝敗を分けそうだ。

トーナメントはイリアーナが優勝 KINGレイナは会長へお中元

イリアーナ(左)が決勝でMIO(右)を破り、トーナメント優勝
イリアーナ(左)が決勝でMIO(右)を破り、トーナメント優勝【写真:田栗かおる】

 この日行われた48kg世界トーナメントではMIOと、15年の大晦日(MMAルール)&昨年夏(SBルール)と2度に渡りRENAと戦ったイリアーナ・ヴァレンティーノ(イタリア)が勝ち上がって決勝で対戦。勝負はほぼ互角で最終3ラウンドまで進むも、ここでイリアーナは長い手を利した首相撲からヒザを連打で見舞い、さらに左ストレートを当てやや優勢に試合を終了。僅差の内容であったが判定2−0でイリアーナが勝利をものにし、世界トーナメントを制した。

ここまで無敗できていた小林愛三(左)はイリアーナのバックブローでダウンを喫し、判定負けにつながった
ここまで無敗できていた小林愛三(左)はイリアーナのバックブローでダウンを喫し、判定負けにつながった【写真:田栗かおる】

 女子キック無敗の新星・小林愛三は1回戦でイリアーナにバックブローでダウンを奪われプロ初黒星となり、MIOのライバルMISAKIも準決勝でイリアーナのヒザ&ストレートに敗れた。

KINGレイナはシーザー会長へお中元を準備
KINGレイナはシーザー会長へお中元を準備【写真:田栗かおる】

 またRIZINで活躍するKINGレイナがSBルールに初挑戦。会場を盛り上げる打ち合いを繰り広げて韓国のキム・ヨンギを判定で下し、シーザー武志会長にお中元を贈ると、ファンに次戦となる8.12「RIZIN.12」(愛知県・ドルフィンズアリーナ)の応援を呼び掛けた。

長谷川亮

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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