西野監督「デリケートな3戦目になる」 W杯ロシア大会、ポーランド戦前日会見

スポーツナビ

ポーランド戦の前日会見に西野監督(左)と川島が臨んだ 【Getty Images】

 サッカー日本代表は現地時間28日、ワールドカップ(W杯)ロシア大会のグループリーグ第3戦・ポーランド戦に臨む。試合を翌日に控えた27日、会場となるボルゴグラード・アリーナで西野朗監督と川島永嗣が会見を行った。

 日本は勝つか引き分ければ、決勝トーナメント進出が決まる。負けても他会場の結果次第でグループリーグを突破できる有利な状況にあるが、西野監督はポーランド戦は「非常にデリケートな3戦目になる」とコメント。「W杯に消化試合はあり得ない」と、既に敗退が決まっているポーランドを警戒した。

 セネガル戦のミスなどから批判されている川島は、「批判されることへの覚悟がなければ、この場所にはいない」とし、「明日は自分がチームを助けられるようにしたい」と決意を語った。

川島「明日は自分がチームを助けられるように」

ここまでミスが目立つ川島は、「明日は自分がチームを助けられるように」と意気込む 【Getty Images】

登壇者:
西野朗(サッカー日本代表監督)
川島永嗣

──ポーランドはもとより、欧州最高とされるロベルト・レバンドフスキと対戦するわけだが、どんな対策をするか? それと彼のPKを受ける準備はできているか?(ロシアのメディア)

川島 ポーランドはレバンドフスキをはじめ、他にもいい選手が多くいますし、チームもよくオーガナイズされています。中心となる選手に対しては、しっかりとコミュニケーションを取って対応したいと思います。個の対応も必要ですが、組織としてもしっかり対応したい。PKに関しては、ないと思います(笑)。

──セネガル戦でミスがあって厳しい批判もあった。次の試合でどう信頼に応えるか?

川島 日本代表の選手としてプレーする中で、批判されることへの覚悟がなければ、この場所にはいない。選手として、前の試合より、次の試合で何ができるかが大切だと思います。前の試合ではチームメートに助けられたので、明日は自分がチームを助けられるようにしたいです。

──厳しい試合が続く中、短い間隔でどう気持ちの切り替えやリカバリーをしているのか?

川島 チームとしては、1試合目と2試合目でチームスピリットをゲームの中でしっかり発揮していたと思います。チームの雰囲気はいいですし、明日の試合に向かうことにも、自分たちは前向きじゃないかと思います。

──ボルゴグラードは暑くて湿度も高いが、このような気候は日本に有利になるか?(海外メディア)

川島 コンディション的には両チームとも一緒だと思います。ただ、ポーランドも南のほうでキャンプをしていて、ある程度は慣れていると思います。ゲームのコンディション的に、要所要所で何ができるかが重要になってくる。暑さに慣れている部分はあると思いますけれど、その中で自分たちがしっかりゲームをコントロールすることが大事だと思います。ゲームの中で、自分たちを出せればいいと思います。

──2014年大会では、日本のファンがスタジアムをきれいにして、他の国の人も今回それをまねしているということだが、こうした広がりをどう思うか?

川島 それに関しては素晴らしいことだと思うし、日本から広がったことが一番素晴らしいと思います。これが少しずつ、もっといろいろな国に広がればいいことだと思います。その始まりに日本という国があって、そういったメンタリティーが評価されるのであればうれしいです。

(ここで川島は退出)

W杯に消化試合はあり得ない

──ボルゴグラードの暑さ、中3日でメンバー選びに重視することは何か?

西野 昨日(飛行機の)タラップを降りて、気温というより湿度が予想以上だったのですが、今日選手の体調はそれによって(変化)というのは感じていません。とてもいい形で3戦目を迎えられるというところで、疲れも半減というのはあります。実際、1人1人が疲弊している中で戦っている。そしてこのコンディションの中で、メンバーに関しても、今日の5時半からのトレーニングで最終的な確認ができます。それによって最終的に判断したいと思います。

──試合を重ねるごとに現地のサポーターが増えている。監督自身はサポーターの声援を感じているか?

西野 非常にありがたいです。第1戦はコロンビアのサポーターが多い中、数で負けない大きな声援をいただきました。エカテリンブルク(でのセネガル戦)でも、さらにたくさんのサポーターに来ていただいたので心強く、ありがたく思っています。

 大会にいると、日本の状況はまったく分からない。なので、想像するに、かつて(アトランタ)五輪での状態も想像以上だったみたいですし、日本国内でW杯や日本代表が注目されているということ。さらに、われわれが国民に感動や希望を与えられるようなゲームをしたいという思いでいます。いいゲームを(したい)と思いますし、明日も強い声援をいただけると思っています。今はチームにまだまだ力が残っているので、いいゲームをしたいです。

──ポーランドは敗退が決まっている。気を付けたいことや、戦う上でのイメージは?

西野 W杯に消化試合はあり得ない。敗退は決まっているポーランドですが、何とか日本に一矢(報いる)ということで、世界屈指のストライカーにとっても、何としてもゴールをという気持ちだと思います。強いポーランドが明日(日本の目の前に)いると思うので、それ以上のスピリットを持って戦わないといけない。

 ヨーロッパの予選を勝ち抜いてきたポーランドですが、われわれもこの2戦、非常にタフなゲームで毎試合ポイントを取れているという強い自信があります。コンディションの問題がありますけれど、しっかりボールを味方につけて、日本らしいサッカーを、クオリティーの高いゲームをやりたいと思います。決して崩せない相手ではないと思うので、人もボールも動く、日本らしいクイックネスをもって、ゴールに向かっていきたいと思います。

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