熱戦中のスーパーGT、基礎の基礎を紹介 〜予選からレース前までのポイントは?〜

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スーパーGTの華、レースクイーン

レースクイーンに関してもさまざまなレギュレーションがあります 【(C)TOYOTA MOTOR CORPORATION】

 レース以外の魅力は何といってもレースクイーンでしょう。スポンサーのロゴが入ったきらびやかなコスチュームを着て、ファンの目を楽しませてくれる貴重な存在です。中には肝心なレースはそっちのけ、なんてファンもいますけど、まあそれはそれで。

 そんなレースクイーンに関してもレギュレーションがあって、まず人数は1チームにつき6人まで。でも、ゆるキャラなどの着ぐるみは、この数のうちに入らないそうなので、そっちで対処してもらいましょう。あと、コスチュームにも制約があり、過露出や過激なものは禁止されています。あと、シールを含むタトゥーも。昔の写真を見ると、ハイレグとか、ほとんど水着のレースクイーンもいたことが分かるでしょうが、今は存在しないのは、そういった理由によるわけです。

公式練習とウオームアップですることは?

 土曜には公式練習が、そして日曜にはウオームアップ走行が行われますが、そこでは何が行われるのでしょうか。まず公式練習で、もっとも重要視されるのは車両のセットアップ。過去のデータを元に、あらかじめセットアップしてからサーキットに持ち込み、これを「持ち込みのセット」と呼びますが、合っているかどうか最初に確認します。合っていなければ、調整して最適な状態にしていくわけですが、富士以外のサーキットは年に一回のレース開催だけに、1年も経つと路面状態も変わっているものです。あと、天気や温度の違いでも微妙に変化してしまうので、持ち込みのセットがバッチリ合っていたということは、ほとんどありません。

 その他にはタイヤの選定も。数種類持ち込まれるタイヤのうち、どれがもっともマッチするか。そしてドライバーの習熟に、特に経験の浅いドライバーには多くの時間が与えられることがあります。本来はエースがしっかり走り込んで、セットアップを進めていくのが理想ですが、相棒が安定して走れないことには、好結果は得られませんから。そしてウオームアップでは、セットやコンディションの最終確認を行います。公式練習を含め、走っていない車両があれば、それはトラブルが生じているか、本当にすべて順調で「もう走る必要なし!」のどちらかです。

ポイントとウエイトハンデ

 スーパーGTでは10位以内に入れば、1位から順に20、15、11、8、6、5、4、3、2、1ポイントが与えられます。これは喉から手が出るほど欲しいもの。でも、いただきたくないものもあるんです、それがウエイトハンデ。第1戦から第6戦までは、稼いだポイントの2倍のウエイトを積まなくてはなりません。つまり、優勝すると、次のレースには40キロ重くなってしまいます。GT300では、その上限が100キロ! 女性ふたり乗せているのと同様なもので、ドライブならば嬉しい限りですが、これだけ増えると曲がらない、止まらない、加速しないの三拍子です。

 ただし、GT300よりはるかに速いGT500の場合、そんなに重くなってしまうと危険なので、近年は50キロを上限とし、その上で燃料リストリクターの径が絞られてしまいます。どういう効果をもたらすかというと、エンジンが求める本来の燃料量より少なくしてしまうため、パフォーマンスの低下につながります。ただ、このウエイトハンデは第7戦に半減され、最終戦では全車ゼロに戻されます。最後はガチンコ勝負で行きましょう、というわけです。

ドライバー、チームのランキングの違い

 スーパーGTには、ふたつのシリーズランキングが存在します。優勝すれば、20ポイントと前述しましたが、その合計で決めるのがドライバーランキング。チームランキングはGT500は優勝チームと同一周回で完走すれば3ポイント、1周遅れなら2ポイント、2周以上遅れで完走すると1ポイントがさらに加えられます。GT300の場合は優勝チームから1周遅れまで3ポイント、2周遅れ以上で完走すると1ポイントが加算。以前は複数エントリーしているチームは、その分たっぷりポイントが稼げるのでチームランキングでは有利でしたが、現在は複数エントリーのチームでも一台ずつ対象となっています。

 そうすると、ドライバーズランキングでは1ポイントも取っていなくても、チームランキングではしっかり完走し続けていれば、それなりにポイントが稼げます。全体の台数が増えて、特にGT300ではシード権が細分化されましたから、最後の最後に決め手となるのが、このチームランキング。たかが1ポイント、されど1ポイントで明暗が分かれる可能性が。いずれのランキングも同ポイントの場合は優勝回数、次いで上位入賞回数の多い方が上位となります。

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