西野監督「2戦目で決めないといけない」 W杯ロシア大会、セネガル戦前日会見

スポーツナビ

セネガル戦の前日会見に西野監督(左)と吉田が臨んだ 【Getty Images】

 サッカー日本代表は現地時間24日、ワールドカップ(W杯)ロシア大会のグループリーグ第2戦・セネガル戦に臨む。試合を翌日に控えた23日、会場となるエカテリンブルク・アリーナで西野朗監督と吉田麻也が会見を行った。

 西野監督はセネガルについて「非常にディシプリン(規律)がある」「組織的に守ろうとしても、個の力ですべて粉砕される状況は考えられる」と警戒するコメントを残した。スタメンはコロンビア戦のメンバーをベースに考えていることを明かし、「3戦目は敗者復活戦であって、2戦目で決めないといけない」と、この試合で決勝トーナメント進出を決めるつもりで臨む考えを示した。

吉田「やるべきことは変わらない」

吉田はセネガル戦も「やるべきことは変わらない」と語る 【Getty Images】

登壇者:

西野朗(サッカー日本代表監督)
吉田麻也

──コロンビア戦で決勝点を挙げた大迫勇也について聞きたい。試合後、あまり語らなかったが、どういう選手なのかチームメートとしての意見を聞きたい。(海外メディア)

吉田 メディアの前であまりしゃべるタイプではないし、恥ずかしがり屋なところもあるけれど、非常に実力のある選手です。コロンビア戦のようなパフォーマンスを、次の試合でもチームのためにやってくれると思います。彼のマークは厳しくなると思いますが、チーム全体でパフォーマンスを上げて、彼をサポートしないといけないと思う。次の試合も勝てるように、そしてできれば大迫には(メディアに)話をしてくれればうれしいです(笑)。

──セネガルはコロンビアとは違った攻撃をしてくるということだが、次の試合を勝ちにいく上でディフェンス面でテーマにしたいことは?

吉田 引き続き、前回(コロンビア戦で)達成できなかった無失点のところだったり、この数試合の課題であるセットプレーからの失点をなくさないといけないと思います。(セネガルは)縦に速くてフィジカル的にも優れているチームなので、より警戒して守備をオーガナイズしないといけないと思います。両チームにとって非常に大切なゲームになると思うし、タフな試合になるが、やるべきことは変わらないので、(コロンビア戦と)同じように続けていきたいです。

──日本のファンがスタジアムをきれいにしていったことが話題になっている。吉田選手の見解はどうか? それから試合後はロッカールームも掃除するのか?(イングランドのメディア)

吉田 おそらく試合後の僕たちのロッカーは、イングランドのプレミアリーグに比べてきれいだと思います(笑)。ファンの皆さんの行いには、僕らも感銘を受けています。僕らも日本を背負って戦っていますが、スタジアムでの皆さんの行いは、ロシア、そして世界中で見られているので、ピッチ外のことがこうして、たたえられるのは誇らしいことです。

 違う国のファンの方々も、同じようなことをしてくれているというニュースも見ました。日本には「来た時よりも美しく」という言葉があります。美しくして、その場を去るというのが美学としてあるので、そこは日本のサポーターの皆さんに染みついているんじゃないかと思います。

(ここで吉田は退出)

セネガルにはディシプリンがある

──日本のメディアはセネガルの運動量やフィジカルに関する言及が多いようだが、それ以外にどこに強みを感じるか?(セネガルのメディア)

西野 日本のサッカー界にとって、アフリカのイメージはフィジカル的なところを、対戦するにあたっては警戒しないといけないとまずは考えます。今回のセネガルは、肉体的な強さや速さだけでない。選手たちが警戒しているのは、非常にチームがオーガナイズされているということです。(日本の選手たちはセネガルの)個々の強さや速さを生かすため、自分たちが攻撃権を得るため、そしてディフェンスが組織化されているところにフォーカスを当てて見ています。非常にディシプリン(規律)もあり、チームとして組織的なところも警戒しています。

──日本はこの試合に向けて、3月にマリと対戦している(1−1)。セネガルはマリと同じようなチームなのか。それともあまり良い準備にならなかったのか?(フランスのメディア)

西野 欧州遠征で3月にマリと対戦して、こちらに来る前に日本でガーナとも壮行試合(0−2)をしました。アフリカのチームとテストマッチをする中で、アフリカでもいろいろとフィジカルの違いもあるし、やっているサッカーもまったく違う。マリともガーナとも違うセネガル(のサッカー)がそこにあると思っています。

 なかなか測れないところがありますが、速さや強さといった個人的な感覚は、ある程度、テストの中で体感できたところはあります。やはりセネガルは先ほども言ったように、チームとしてのディシプリンがしっかりしている。そういうチームとは、残念ながらテストできていない。個の力を爆発的に出してくるためのチームディシプリンが非常にしっかりあるというところで、明日はおそらく想像以上のものがあるのではないかと選手も感じていると思います。

──規律以外に、セネガルについて攻撃面で心配していることはあるか?(ブラジルのメディア)

西野 前線の2人の選手(マメ・ビラム・ディウフとエムバイエ・ニアン)、サイドの(サディオ・)マネもしかり。個々のスピードに対して、われわれのグループで対応するディフェンスを考えても、それを打開する力が個々に存在している。組織的に守ろうとしても、個の力ですべて粉砕される状況は考えられます。入れ違った瞬間にすぐ、さらに対応しなければいけない。直線的なプレー、力というものが、攻撃の中ではベースにあるので、しっかりと「遅らせる」「止める」「推進力を抑える」対応をチームとして考えないといけないと思います。

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