西野監督「リアクションにはしたくない」 W杯ロシア大会、コロンビア戦前日会見

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W杯ロシア大会初戦となるコロンビア戦に向け、西野監督と主将の長谷部が前日会見に登壇 【Getty Images】

 サッカー日本代表は現地時間19日、ワールドカップ(W杯)ロシア大会のグループリーグ第1戦・コロンビア戦に臨む。会場となるサランスクのモルドビア・アリーナで18日に行われた前日会見には、西野朗監督とキャプテンの長谷部誠が登壇した。

 西野監督は会見冒頭でまず、けがの影響で離脱の可能性が報じられていた岡崎慎司について「心配しないでください」と話し、メンバーリストに残す意向を明らかにした。

 続いてキャプテンの長谷部は「選手、監督、スタッフ含め、すべての力が合わさって素晴らしい状態にある」とW杯本番に向けた手応えをコメント。

 さらに西野監督は、地元ロシアのジャーナリストからの質問に答える形で、本田圭佑の状態について「確実に彼の本来のプレーに近いところ」まできていると言及した。そしてW杯初戦のゲームプランについては、コロンビアのプレーテンポに対して「リアクションになるだけにはしたくない」と強調し、「自分たちからアクションを起こしていける」ようなサッカーをしたいと意気込みを語った。

長谷部「素晴らしい準備ができた」

「明日はいい状態でいける」と笑顔を見せた長谷部 【写真:ロイター/アフロ】

登壇者:
西野朗(サッカー日本代表監督)
長谷部誠(サッカー日本代表キャプテン)

──サランスクに入ってからチームのコンディションは?

西野 昨日未明に大阪を中心とした震災がありまして、関係している選手、(現地に)家族がいることで、精神的な影響を受けた選手がいます。彼らの心理的なところが一番気になるところ。スタッフでケアしていますし、一刻も早く落ち着いた状態に戻ってほしいと思います。

 ホテル内でも動揺するような状況がありました。今朝は普段通りとは言えない状況があったかもしれない。そこは少し気になるところですが、チームは順調に現地に入っています。たぶん皆さんは岡崎のことを心配していると思います。確かにグラウンドレベルではできなかったこともあるのですが、昨日、今日とチェックした中でメンバーリストには入っていますので、心配しないでください。

長谷部 選手を代表して、このたびの震災の犠牲になられた方にお悔やみを申し上げます。そして被災された方にもお見舞い申し上げます。少しでも被害が小さくとどまるように、選手たちも祈っています。

 明日、初戦を迎えるわけでが、監督も言うように(選手の中には)小さなけがなどもありますが、選手、監督、スタッフ含め、すべての力が合わさって素晴らしい状態にあると思います。明日はチーム一丸となって、素晴らしい戦いをスタートできるように、そして自分たちに対して自信を持ってやっていける、そういういい状態です。

──監督が代わって間もないがチーム状態はどうか。それとコロンビアに対する印象は?

長谷部 監督が代わって、限られた時間の中でチーム作りとコンディション調整をしてきましたが、明日はいい状態でいけると思うので、そこはまったく問題ないです。コロンビアに関しては、非常にいいチームで難しい相手。チームとしてまとまっている。(ホセ・ペケルマン)監督も長い間、指揮を執っているということで、チームとしてやるべきことがはっきりしている印象があります。明日も簡単な試合にはならないと思う。

──コロンビアに欠点があるとしたらどこか?

長谷部 欠点はないと思います。全てに完成されたチームで隙がない。欠点があっても(ここでは)言えないですが(笑)。

──4年前と比べて今回の準備をどう捉えているか。またコロンビアについて4年前とどう違っていると思うか?(田村修一/フリーランス)

長谷部 ここまでの準備ですが、トレーニング環境であったり移動であったり、さまざまな部分で素晴らしい環境を整えてくれて、選手として日本代表のスタッフに感謝しています。さまざまな部分でコミュニケーションができたし、素晴らしい準備ができたと思っています。今のチーム状態、コンディションの部分には自信を持っています。

 コロンビアに関しては、4年前からいる選手が成熟して、監督も代わっていないので、全ての面で成熟度が増していると思いますし、若い選手もどんどん出てきている。4年前はグループリーグ最終戦で、勝たなければならない、多少のリスクを負わなければならないという状況でした。今回は初戦ということで、(試合への)入り方や臨み方が違うと思います。今回は、前回のリベンジという部分もあると思うんですが、まずは明日の初戦をしっかりと、自分たちのゲームプランを遂行できるようにやっていきたいです。

──動揺している選手に、キャプテンとしてどういう言葉を発しているのか。それから「ホテル内でも動揺するような状況」というのは、具体的にどのようなことがあったのか?

長谷部 選手の中にも、今回の震災があった地域に住んでいる選手もいて、そういう選手は家族の安否やいろいろな部分で、精神的に多少のダメージを受けています。そこはチーム全体でサポートしていければいいなと思います。

 もうひとつのトラブルですが、夜中3時くらいですかね。ホテルの警報が誤作動で15分くらい鳴りっぱなしだったそうです。僕は気にせずに寝てしまったんですが(笑)。

西野 皆さんもご存知かと思って話したんですが、震災と同じ時刻で、最初はモーニングコールだと思ったんですけれど、長い間鳴っている中で、非常にデリケートな選手は、毎朝見る顔とは違っていて寝不足の顔をしていました。昨晩はそういうトラブルがあったということですね。

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