慶大vs.東北福祉大は元プロ監督対決 全日本大学野球選手権・準決勝見どころ
元プロ野球・西武でも活躍した東北福祉大・大塚監督。母校を14年ぶり3度目の全国制覇に導けるか!?(写真は2016年大会から) 【写真は共同】
まずは4強の各チームの勝ち上がりから整理していきたい。
■東北福祉大
1回戦:8対3 広島大
2回戦:不戦勝 東海大北海道キャンパス
準々決勝:2対1 白鴎大(延長10回タイブレーク・サヨナラ勝ち)
■慶應義塾大
2回戦:11対0 苫小牧駒澤大(5回コールド)
準々決勝:10対2 東日本国際大(8回コールド)
■国際武道大
2回戦:2対0 立命館大
準々決勝:8対0 徳山大(8回コールド)
■九州産業大
1回戦:3対2 東海大
2回戦:10対3 東洋大(7回コールド)
準々決勝:3対0 宮崎産業経営大
シード連盟で2試合を勝ち上がったのは慶應義塾大と国際武道大。東北福祉大はシード連盟ではなかったが、2回戦で対戦予定だった東海大北海道の辞退で不戦勝になったため、2試合を戦ってのベスト4。九州産業大だけが1回戦から3試合を勝ち上がった。
第1試合:東北福祉大vs.慶應義塾大
2試合連続コールド勝ちの慶應義塾大。4番・郡司の打棒に期待がかかる 【写真は共同】
東北福祉大は1回戦で左腕の山野太一(2年/高川学園)が5回まで投げて3安打2失点。73球で降板しており、中3日となる準決勝で再び先発する可能性が高いが、リリーフで登板した藤川昂蓮(4年/京都外大西)、椋木蓮(1年/高川学園)もリーグ戦では先発経験があり、大塚光二監督が慶應義塾打線との相性を考えて誰を頭に立てるか。
一方の慶應義塾大は2試合で9打数6安打と好調の1番・河合大樹主将(4年/関西学院)の出塁がカギ。3番の柳町達(3年/慶應義塾)、4番・郡司裕也(3年/仙台育英)の中軸にいい形でつなげたい。さらにDHに誰を置くのかにも注目だ。2試合連続で出場した若林将平(1年/履正社)は4打席連続三振と結果が出ず、準々決勝では2打席目から左打ちの橋本典之(1年/出雲)が代打で出場した。リーグ戦では投手が打席に立つため、「DHがあるのはすごく楽」と大久保秀昭監督が話すように、投手に代打というのを考える必要がない。復調を期待して長打力のある若林をもう一度起用するのか、それとも打線全体の組み替えを含めて別の選手を先発に抜擢するのか?
また西武出身の大塚監督、近鉄出身の大久保監督というプロ野球を経験した指揮官同士の采配戦にも注目したい。
第2試合:国際武道大vs.九州産業大
国際武道大は2試合連続無失点。初戦で平川裕太(4年/東海大浦安)が立命館大を2安打完封。このピッチングが評価されて、22日からの侍ジャパン大学日本代表選考合宿のメンバーに追加で選ばれた。準々決勝ではもう1人の右腕・青野善行(4年/市立船橋)が先発したが、岩井美樹監督は「リーグ戦の時からこの順番」と話すように、順当なら平川の先発が予想される。昨年の準優勝投手でもある左腕・伊藤将司(4年/横浜)は準々決勝で1イニングを投げ、準決勝もリリーフ待機が有力だ。
一方、「去年やられましたんでね」と大久保哲也監督がリベンジを誓う九州産業大は2試合連続で先発した左腕・岩田将貴(2年/九産大九州)が準々決勝で温存でき、中2日での先発が有力だ。サイドからキレのいい球で東洋大打線を封じたようなピッチングができるかが勝敗のカギとなりそう。ただ、2試合で先発したということを考えると継投にはなりそうで、大久保監督が準々決勝後に「投げさせたかった」と話した福森耀真(3年/北九州)の初登板があるかもしれない。
なお、11時半に予定されていた第1試合だが、天候を考慮して、第1試合が14時開始、第2試合は16時半に変更された。
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