波乱傾向強いハンデ重賞・マーメイドS 今年の穴馬を過去5年データから分析
マーメイドSの前走クラス別成績(過去5年)
表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
出走数が最も多い前走1600万下が一昨年のリラヴァティら最多の3勝をあげており、前走1000万下組も2・3着1回ずつ。これら格上挑戦組の好走が多いのが特徴だ。また、前走オープン特別組も昨年のマキシマムドパリ(前走大阪城S13着)ら2勝をあげ、連対率・複勝率ともに優秀だ。
マーメイドSの前走からの斤量増減別成績(過去5年)
表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
マーメイドSの前走脚質別成績と前走上がり順位別成績(過去5年)
表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
結論
表8 ※フルゲート16頭。除外対象なし。 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
これまでのデータから推奨したいのが、キンショーユキヒメとミエノサクシードの2頭。キンショーユキヒメは前走の福島牝馬Sで重賞初制覇。道中後方から上がり最速の脚を使って差し切り勝ちを決めた。昨年のマーメイドSでは上がり最速で勝ち馬とコンマ1秒差の4着と健闘している。5歳馬で前走から1キロ増も買い材料で、狙い目十分だ。
ミエノサクシードは前走の阪神牝馬Sは6着に敗れたが、スローペースで瞬発力勝負になったもので度外視して良いだろう。2走前の1600万下・元町Sでは上がり最速で勝利。昨年のパールSでも先日のヴィクトリアMで3着好走のレッドアヴァンセを並ぶ間もなく差し切っている。重賞勝ちこそないものの、前走から斤量据え置きは実力が認められている証といえるだろう。今回も勝ち切る場面までありそうだ。
他では53キロで実力あるミリッサ、前走上がり1位のアルジェンテ、フェイズベロシティ、ルネイションあたりも穴として押さえておきたい。トップハンデのトーセンビクトリーは近走で以前のような粘りが見られず、しかも不振傾向にある6歳馬で厳しいと見る。
文:ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。