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[連載小説]アイム・ブルー(I’m BLUE)
第20話 丈一の不満とプライド

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木崎f伸也、初のフィクション小説。

イラストは人気サッカー漫画『GIANT KILLING』のツジトモが描き下ろし。

【(C)ツジトモ】

 チリ戦の翌日の夜、日本代表はW杯直前合宿を行うためにスイスへ出発した。移動のためにスポンサーの航空会社がチャーター機を用意し、選手、スタッフ、協会関係者、そして報道陣が搭乗する。


 当然、選手は全員ビジネス席だ。席の割り振りは、主務の勝吉進一がチーム内の人間関係を見て決める。キャプテンの上原丈一の隣は、今関隆史だった。


「スーツって体が固まるよねぇ」


 今関が代表のオフィシャルスーツの上着を脱ぎ、ジャージに着替え始めた。


 日本代表の移動時はスーツ着用が義務付けられているが、長時間の機内をどう過ごすかが、その後のコンディションに大きく影響する。キャビンアテンダントの視線も気にせず、選手全員がその場でジャケット・シャツ・ズボンを脱ぎ、ジャージに着替える。移動時の恒例の光景だ。

木崎f伸也
1975年、東京都生まれ。金子達仁のスポーツライター塾を経て、2002年夏にオランダへ移住。03年から6年間、ドイツを拠点に欧州サッカーを取材した。現在は東京都在住。著書に『サッカーの見方は1日で変えられる』(東洋経済新報社)、『革命前夜』(風間八宏監督との共著、カンゼン)、『直撃 本田圭佑』(文藝春秋)など。17年4月に日本と海外をつなぐ新メディア「REALQ」(www.real-q.net)をスタートさせた。18年5月、「木崎f伸也」名義でサッカーW杯小説『アイム・ブルー』を連載開始

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