最後の「降級」6月の年齢別成績は? クラス編成替え直後の馬券傾向を分析

JRA-VANデータラボ

6月の1600万条件における年齢別成績

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 1600万条件では、さすがに3歳馬の出走は少なくなるが、その分4歳馬の成績は上がり、複勝率は全馬でなんと50.0%に到達する。また、5歳馬の成績が500万、1000万条件よりは大きく上がり、複勝率は24.0%。4歳馬より出走数がかなり多いため、好走馬の最多はこの5歳馬になる。

4歳馬、6月・1600万条件の前走クラス別成績(前走障害除く)

表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 1600万では3歳馬の出走が少なかったため、4歳馬について細かく見てみたい。降級組のうち、前走で3着だった馬は連対率71.4%、複勝率85.7%と抜群。4着馬も複勝率66.7%を記録している。サンプルか少ないため、この数字だけで「前走2着馬よりも3〜4着馬」とは言いづらいが、いずれにしてもオープン、重賞で上位を争ったような馬は、やはりかなり信頼性が高いと捕らえていいだろう。また、表4の1000万条件同様、前走で「4歳以上(あるいは前年)」の1600万条件を勝ち、オープン・重賞には出走せず、降級後に再び1600万に出走した馬が中心になる「同クラス1着」も、複勝率65.2%の好成績だ。

 以上、各クラスについて年齢別、前走クラス別成績をまとめてみた。オープン・重賞に関しては、レースごとの分析もしやすいので、そちらで過去5年や10年の成績を見るといいだろう。全体としては、出馬表を見て目につきやすい成績を残してきた馬、人気になりそうな馬がそのまま好成績という、いわば当たり前の結果である。ただ、高い好走確率を残しているところは単複の回収率もおおむね上々で、人気相応、あるいはそれ以上の好走確率を残していることになる。また、前走が上のクラスで6〜9着の馬と、同クラスで2着の馬、などといった少々難しい比較をする際にも参考にしていただきたい。

文:浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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