[連載小説]アイム・ブルー(I’m BLUE) 第14話 中堅選手の本音

木崎f伸也
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木崎f伸也、初のフィクション小説。
イラストは人気サッカー漫画『GIANT KILLING』のツジトモが描き下ろし。

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【(C)ツジトモ】

 ASミランの秋山大は、チリとの壮行試合を終えてホテルの部屋に戻ると、パソコンを開いてスポーツニュースを斜め読みした。

「秋山、3バックに手応え『今後の発展が楽しみ』」

 そんな見出しが躍っているのを見て、ため息をつきたくなった。本心で思っていることはその真逆だからだ。

「こんなリスクある戦術でW杯に臨む監督がいたら、いますぐ解任した方がいい」

 試合後のミックスゾーンで、本当はそう話したかった。だが、記者たちの前に立つと、いつも瞬間的に心のシャッターが下がる。
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著者プロフィール

1975年、東京都生まれ。金子達仁のスポーツライター塾を経て、2002年夏にオランダへ移住。03年から6年間、ドイツを拠点に欧州サッカーを取材した。現在は東京都在住。著書に『サッカーの見方は1日で変えられる』(東洋経済新報社)、『革命前夜』(風間八宏監督との共著、カンゼン)、『直撃 本田圭佑』(文藝春秋)など。17年4月に日本と海外をつなぐ新メディア「REALQ」(www.real-q.net)をスタートさせた。18年5月、「木崎f伸也」名義でサッカーW杯小説『アイム・ブルー』を連載開始

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