皐月賞組か、それとも別路線組か データが教えるダービー馬券攻略法

JRA-VANデータラボ

ダノンプレミアムの逆襲はなるのか

 今年も日本ダービーがやって来る。2015年に生を受けたサラブレッドの頂点に立つのは、二冠を目指すエポカドーロ以下の皐月賞組か、それとも別路線組か。あるいは皐月賞の直前で回避を余儀なくされた2歳王者ダノンプレミアムの逆襲はなるのか。週末が待ちきれない大一番を、過去10年のデータを読み解いてみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

人気別成績

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表1は人気別成績。まずいえるのは、ダービーは人気馬が強いレースということ。過去10年の勝ち馬10頭中9頭は1〜3番人気に支持されており、その1〜3番人気の成績は好走率、回収率ともに良好だ。以下、5〜8番人気には好走例がそれなりにあるが、9番人気以下は苦戦が否めない。基本的には、人気馬の取捨を考えるレースといっていいだろう。

枠番別成績

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は枠番別成績。今回は上半分を1〜3番人気、下半分を4番人気以下に分けて示した。先に1〜3番人気から見ていくと、1枠が4勝を挙げていることに目が留まる。2枠に入った2頭もいずれも連対を果たしており、人気馬が内枠に入ったら好走の確率はかなり高いようだ。そして、内枠が強いのは4番人気以下も同様。過去10年で4番人気以下から1〜3着に入った13頭のうち半数近い6頭は1、2枠からのスタートで、唯一の勝ち馬であるエイシンフラッシュも1枠だった。逆に、4番人気以下の馬が外枠に入ると厳しい結果になっており、7、8枠は合わせて【0.0.1.53】と大苦戦。狙っていた穴馬が外枠を引いた場合は、予想の見直しも必要になってきそうだ。

前走レース別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は前走レース別成績。やはり、ダービーの最有力プレップレースといえるのが皐月賞で、出走馬、好走馬ともに最多となっている。まずはこの組の取捨が重要になる。青葉賞からは5頭、京都新聞杯からは3頭が好走を果たしており、別路線組を狙うのであれば東西のG2レースから探すのがセオリーか。NHKマイルCからの好走は08年の2頭が最後で、近9年は5着以内に入った馬もいない。プリンシパルSからの好走も09年が最後で、この両レースからの臨戦は近年苦戦している。

前走皐月賞出走馬の各種データ

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は前走で皐月賞に出走した馬の、前走着順別、前走人気別、前走上がり順位別の成績をそれぞれ示したもの。もっとも顕著な傾向が出ているのは前走人気で、皐月賞で1〜5番人気だった馬と、6番人気以下だった馬の好走率に大きな差がついている。前走着順より参考になるぐらいなので、皐月賞での人気をしっかりチェックするようにしたい。前走上がり順位では、皐月賞で上がり1位を記録した馬が4勝、同1〜3位が計6勝など、基本的には速い上がりを使っていた馬の好走率が高い。面白いのは皐月賞で上がり6〜9位だった馬の好走例がゼロなのに対して、上がり10位以下だった馬は5頭が好走していること。皐月賞で中途半端な脚を使っていた馬より、まったく不発だった馬のほうが、ダービーではかえってチャンスがあるようだ。

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