主力不在のカープ、なぜ首位快走? 「連覇の自信が投打へ好影響」と大野豊氏
23日、広島は新井(右)の1号本塁打もあり2位巨人に快勝。その差は4.5ゲームに広がった 【写真は共同】
好調の要因は投打のバランス
序盤戦は全員が万全ではない形でのスタートとなりましたが、若手の台頭とか、今までベンチにいた選手のレベルアップを目指してきた成果が出ている気がします。
今年は、例えば投手陣にしても、去年成績の良かった人が全員いいかと言えばそうでもない。薮田和樹の調子が悪かったり、野村祐輔が故障でファームに行ったりしている中で、中村祐太が出てきたりして、うまくしのいでいる。リリーフも万全とは言えませんが、ほかのチームに比べると、ミスが少ない。
打線にしても、鈴木誠也が欠けたり、丸が欠けたりしても、野間峻祥や下水流昂ら、代わりに出た人が頑張っているというのが、強さだと思いますね。故障者や、ミスが出たときも、皆でカバーして戦っていくというのが、他チームよりもうまくできていると思います。逆転勝ちも多いし、精神的なタフさもありますね。
大瀬良、岡田は投手人生の上でも大事なシーズン
5月24日終了時点で防御率2.22と好投を続ける大瀬良。大野氏は投げ急ぎが解消されたと見る 【写真:BBM】
岡田は、ゆったりしたフォームから投げるピッチャーなので、トップがしっかり取れるかどうかがポイントです。去年は終盤に少し崩れてしまいましたが、今年はまたいい形に戻っているかなと思います。彼はやはりストレートが魅力ですから、これが良ければ変化球も生きる。去年の経験で、一年間投げるスタミナをつけることに取り組んでいると思いますから、これも夏場をしっかり投げ切れれば、去年以上に勝てると思います。大瀬良、岡田の2人にとっては、今年一年間投げ切れるかどうか、投手人生の上でも、大事な年になると思います。
大野氏は谷間を埋める中村祐の活躍も評価する 【写真:BBM】
リリーフ陣は、打たれることもありますが、そう悪くはない。特にアドゥワ誠がいいですね。微妙に動くボールでうまく打ち取っています。ボールに角度がついて良くなりましたね。立派なものです。