東京芝2500m以上ハンデ重賞の傾向は? ダービー後の目黒記念でもう一勝負!

JRA-VANデータラボ

集計期間は2010年以降の計25レース

 今週末はいよいよダービー。競馬の祭典に向けて気もそぞろ、という方も少なくないことだろう。しかも、同日の最終レースにはG2の目黒記念まで組まれている。つまり、ダービー馬券の結果を問わず、もうワンチャンスが残されているというわけだ。

 ところで、現在芝2500m以上の長距離で行なわれるハンデ重賞は、この目黒記念のほかに、アルゼンチン共和国杯、ダイヤモンドSと3レースあり、すべて東京競馬場で行なわれるという共通点がある。そこで今回は「東京芝2500m以上のハンデ重賞」に関するデータを調べてみたい。集計期間は2010年以降の計25レース(目黒記念とアルゼンチン共和国杯は各8レース、今年すでに行なわれたダイヤモンドSは9レース)。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

種牡馬別成績(着別度数順)

表1 ※連対歴がある種牡馬のみ掲載 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表1は種牡馬別成績で、連対歴のある23頭を掲載した。1位はハーツクライで、2位以下に大差をつける8勝を記録。フェイムゲーム1頭で5勝を荒稼ぎしたのも大きいが、同馬を除いても【3.3.1.20】という成績で、1位の座は不動だ。特に、1、2番人気に推された場合は【7.2.1.4】と、かなり信頼度を誇っている。対照的に、2位のキングカメハメハは穴が多い。12年ダイヤモンドSでは単勝190.0倍のケイアイドウソジンが15番人気1着の激走を見せ、目黒記念でもヒットザターゲットが15年に11番人気1着、16年に8番人気3着。17年ダイヤモンドSで6番人気2着のラブラドライドもいる。3位のゼンノロブロイは最後の好走が13年アルゼンチン共和国杯3着のルルーシュで、14年以降に走った述べ13頭がすべて4着以下というのは気のなるところ。6位のディープインパクトは計9回の好走を記録も、勝ったのは12年目黒記念のスマートロビンしかない。この条件でディープインパクト産駒を本命に据える場合は、2、3着に落ちるケースも想定しておくのが無難だろう。

騎手別成績(着別度数順)

表2 ※1着歴がある騎手のみ掲載 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は騎手別成績で、1着歴のある18騎手を掲載した。トップとなったのは北村宏司騎手だが、3勝はすべてフェイムゲームで挙げたもの。その意味では、2勝2着4回をすべて異なる馬で記録した2位の蛯名正義騎手のほうが、この条件で信用できるジョッキーといえるかもしれない。4位の福永祐一騎手は関西所属ということもあって騎乗機会は7回と少ないが、16年目黒記念1着のクリプトグラムや16年アルゼンチン共和国杯1着のシュヴァルグランなど、騎乗した際はしっかりと結果を出している。7位の戸崎圭太騎手は2、3着どまりのケースも多いものの、複勝率58.3%と高い確率で馬券に絡んでくる。もちろん、5戦2勝のクリストフ・ルメール騎手や、6戦して好走3回のミルコ・デムーロ騎手も忘れてはならない。1着歴がなかったため表には掲載しなかったが、7戦して3着3回の川田将雅騎手も侮れない存在だ。

厩舎別成績(着別度数順)

表3 ※1着歴がある厩舎のみ掲載 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は厩舎別成績で、1着歴のある19騎手を掲載。なお、加藤敬二厩舎、畠山重則厩舎、池江泰郎厩舎は、すでに厩舎が解散済みである。トップの宗像義忠厩舎が記録した5勝2着1回は、すべてフェイムゲームによるもの。その点、2位の友道康夫厩舎は、13年目黒記念1着のムスカテール、16年アルゼンチン共和国杯1着のシュヴァルグラン、同3着のヴォルシェーブと都合3頭が好走を果たしている。ほかに好走を3回以上記録しているのは3位の池江泰寿厩舎、4位の堀宣行厩舎、5位の藤沢和雄厩舎と、東西を代表する名門厩舎ばかり。もちろん、前述の友道厩舎も関西トップクラスの厩舎だ。迷ったときはリーディング上位の厩舎を狙うというのも、ひとつの作戦として成立するかもしれない。

1/2ページ

著者プロフィール

新着記事

スポーツナビからのお知らせ

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント