過去10年データで占うオークス候補 桜上位3頭が強力、対抗勢力はサトノのみ

JRA-VANデータラボ

12年ジェンティルドンナ以来の2冠牝馬誕生なるか

 今週は日曜日にオークスが行われる。桜花賞をレースレコードで勝利したアーモンドアイは、12年ジェンティルドンナ以来となる2冠制覇を目指す。それを阻むのは2歳女王のラッキーライラックか、それとも新興勢力か。注目の牝馬クラシック第二弾を展望していく。データの分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

オークス出走馬の前走レース別成績(過去10年)

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 まずは過去10年のオークスを分析。出走馬の前走レース別に成績を集計してみることにした(表1参照)。出走頭数、好走馬数ともに前走桜花賞組が圧倒。勝ち馬8頭を中心に、2着、3着馬もそれぞれ5頭出している。忘れな草賞は出走頭数こそ少ないが、2頭の勝ち馬を輩出。桜花賞と同じ日に行われているレースだが、昔からオークスにつながるレースとして有名だ。

 出走馬数の第2位はフローラS組。勝ち馬こそ少ないが2着馬と3着馬をそれぞれ4頭出している。桜花賞とは異なる別路線組としては、同組が最も有力だ。スイートピーSもトライアルではあるが、こちらは不振。【0.0.0.23】で好走馬が1頭も出ていない。この点も以前から変わらぬ傾向として有名だ。

 その他には皐月賞組から好走しているケースはあるが、これは例外。条件クラスや別のレースからでは厳しいと言えるだろう。

桜花賞組の前走着順別成績(過去10年)

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 基本的には桜花賞組が中心。その中で着順が入れ替わるのか、そうでなくそのままスライドするのか。そう想定して予想を組み立てた方がいいのではないだろうか。表2は桜花賞組の前走着順別成績。同レースでの着順はやはり重要。善戦、特に3着以内に好走している馬ほどオークスでの成績はいい。ただし、勝ち馬と2着馬にはそれほど差がない。連対率は44.4%と全くの互角。勝率は勝ち馬の方が高いが、複勝率は2着馬の方が66.7%と高くなっている。3着も侮れない。4、5着はやや中途半端。出走馬が11頭いるが、1頭も馬券に絡んでいない。

 むしろ前走6着以下に敗れていた馬の巻き返しがある。15年のルージュバックや昨年のアドマイヤミヤビが該当する。つまり、力があり、桜花賞で上位人気になりながらも何らかの理由で凡走してしまった馬が、巻き返している。

桜花賞組の前走人気別成績(過去10年)

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 そこで桜花賞での人気との関連も調べてみた。表3は桜花賞組の前走人気別成績。桜花賞で1番人気だった馬のオークスでの成績は、【4.2.1.8】。桜花賞の連対馬よりも圧倒的に成績がいい。同2番人気の成績も【2.1.1.5】と好成績。やはり桜花賞に至るまでの成績は非常に大事で、積み上げてきた実績がモノを言う。3番人気は【0.0.0.8】だが、4〜5番人気からも勝ち馬は出ている。一方、6番人気以下からではやや苦しくなる。少なくとも勝ち馬は出ていない。

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