日本サッカー協会は１８日、都内で会見を開き、３０日に日産スタジアムで行われるキリンチャレンジカップ・ガーナ戦に臨む日本代表のメンバー２７名を発表した。

　本田圭佑、香川真司、岡崎慎司らのほか、前回のワールドカップ（Ｗ杯）ブラジル大会のメンバーであるサンフレッチェ広島の青山敏弘が２０１５年３月以来となる代表選出となった。

　日本は４月７日にヴァイッド・ハリルホジッチ前監督との契約を解除し、西野朗監督が新指揮官に就任した。Ｗ杯ロシア大会のグループリーグ初戦となるコロンビア戦（６月１９日）が１カ月後に迫る中、残された親善試合はガーナ戦を含めて３試合が予定されている。

　西野監督はＷ杯メンバー２３名について、「ガーナ戦がロシア大会での戦いへの第一歩であることは間違いない。基本的にはこの２７名からと考えています」と語る一方で、クラブでの試合が控えている久保裕也などについて「追加での招集ということも十分に考えている」と含みを持たせた。また、本田、香川、岡崎についてはコンディションの問題はあるものの、「代えのきかない選手」とあらためて信頼を示した。

登壇者：
西野朗（サッカー日本代表監督）
田嶋幸三（日本サッカー協会　会長）
関塚隆（日本サッカー協会　技術委員長）

田嶋　まず、この場にこのように多くの方にお越しいただき、あらためて感謝申し上げます。皆さんと同じタイミングで私も、このメンバー表をもらいました。非常に楽しみなガーナ戦になると思っていますし、貴重な合宿の期間、有意義に素晴らしい内容でやってもらいたいと思っています。

　３５人を選ぶ前日の夜、サッカー協会で西野監督が１人でこもってメンバー選考をしていました。やはり最後は監督が決めなければいけない。孤独な作業だと思います。そういう中で決まり、今日の発表につながっています。このガーナ戦で素晴らしい成果を収めることと、その次につながる合宿をしてもらいたいと思っています。皆さんにもぜひＷ杯に向け応援していただけるようにお願いしたいと思います。

関塚　皆さん、こんにちは。いよいよ２１日からキャンプに入ります。西野監督のもと、スタッフ、そして選手が結束してＷ杯に向かえるよう、全力でサポートしていきたいと思っております。また、キリンさんのご協力のもと、ガーナ戦を戦えることは、非常にＷ杯に向けて大切な一戦になると思っています。コロンビア、セネガル、ポーランドとこの（Ｗ杯本大会での）予選を戦う上で、ガーナ戦をしっかりと次の準備に向けてやっていきたいと思っております。Ｗ杯に向けて、皆さんのご協力、そしてご支援をよろしくお願いしたいと思います。

西野　皆さん、こんにちは。１４日にＦＩＦＡ（国際サッカー連盟）の方へＷ杯の選手のラージリスト３５名を伝えました。そして今日、月末にありますキリンチャレンジ・ガーナ戦に向けてのメンバー２７名を発表させていただきました。

　当初、３５名ラージを出しました１４日から、残念ながら２名、選考できない状況、コンディションによるものですけれども、３３名の中から今日、２７名ということで発表させていただきました。選考に関しては、海外はシーズンの終盤に今（あり）、今週で終わるわけですけれども、国内もシーズンが違うということで、Ｗ杯前に非常にタイトな中でゲームスケジュールをこなしていかなければいけない。国内外ともに非常に厳しい中、リストを考えるにあたっても、刻々と選手の状況が変わっていく。そういう中でメンバー編成、リストも日々変えざるを得ない状況でありました。

　現在、調子のいい、非常に高いパフォーマンスを出している選手たち、今まで実績・経験値のある選手たち、そしてこれから将来に向けてポテンシャルの高い、可能性のある選手たち。いろいろな選考に関して、見るべき、分析すべき要素がたくさんありますけれども、とにかく１カ月後に迫っているＷ杯、決して今、選手たちはトップコンディションというわけではありません。けがを抱えている選手もおります。ただ間違いなく、６月１９日にＷ杯の舞台で最高のコンディションになるであろう、そういう選手たちを予測し、自分の中でもそういう選手を招集して、どういうチームができるのか想像力も働かせながら、チームを選手を見ていかなければいけない。

　そういう中での選考に当然ながらなるわけですから、残念ながらそういう対象から外れている選手、正直、本日メンバーに入ってもらいたかった選手も、今日外した、外さざるを得ない状況になった選手もおり、そういう中での２７名ということになります。ただこれは、あくまでも、キリンチャレンジカップ・ガーナ戦に向けてのメンバーです。２１日からキャンプをスタートしますけれども、国内外のスケジュールによって２１日から全体がそろってスタートできるわけでもないので。選手たちが１日、１日ずれながら、２５日には全員がそろうと。そういう予測は立てておりますけれども、まだその予測も正確に取れるわけではないです。

　週末に国内外の最後の試合もありますし、キャンプに２１日から入った中での選手たちのコンディションもありますから。追加招集ということも、当然キャンプ中に考えられることなので。ラージリストの中の本日の２７名が、最終的な６月４日に提出する（２３名の）選手だけというわけではありません。ただ、この２７名がいい状態で２１日からの合宿に加わってくれることを願うばかりです。本日はこの２７名を、３０日のガーナ戦に向けてのメンバーとして発表させていただきます。ありがとうございました。

＜メンバー２７名＞
ＧＫ：
川島永嗣（メス／フランス）
東口順昭（ガンバ大阪）
中村航輔（柏レイソル）

ＤＦ：
長友佑都（ガラタサライ／トルコ）
槙野智章（浦和レッズ）
吉田麻也（サウサンプトン／イングランド）
酒井宏樹（マルセイユ／フランス）
酒井高徳（ハンブルガーＳＶ／ドイツ）
昌子源（鹿島アントラーズ）
遠藤航（浦和レッズ）
植田直通（鹿島アントラーズ）

ＭＦ：
長谷部誠（フランクフルト／ドイツ）
青山敏弘（サンフレッチェ広島）
本田圭佑（パチューカ／メキシコ）
乾貴士（エイバル／スペイン）
香川真司（ボルシア・ドルトムント／ドイツ）
山口蛍（セレッソ大阪）
原口元気（フォルトゥナ・デュッセルドルフ／ドイツ）
宇佐美貴史（フォルトゥナ・デュッセルドルフ／ドイツ）
柴崎岳（ヘタフェ／スペイン）
大島僚太（川崎フロンターレ）
三竿健斗（鹿島アントラーズ）
井手口陽介（クルトゥラル・レオネサ／スペイン）

ＦＷ：
岡崎慎司（レスター・シティ／イングランド）
大迫勇也（ブレーメン／ドイツ）
武藤嘉紀（マインツ／ドイツ）
浅野拓磨（シュツットガルト／ドイツ）