ラグビー女子7人制代表、全敗に危機感 「言葉に質が追いついていない」
勝利なしで大会終了「危機感はあります」
鋭いランでトライを奪ったライチェル海遙 【斉藤健仁】
サクラセブンズは、10代の若手が成長してきているが、残念ながら印象としては10位で終わったリオ五輪時とさほど変わっていない。世界は時にはキックも交えつつラックを作らないでつなぐラグビーが主流の中、日本はハーフブレイクとボール継続にこだわるラグビーをしているため、どうしてもラックが多くなり、ターンオーバーされる回数が増えていた。そこに関して聞くと、中村キャプテンは「接点は逃げては通れないので、ハーフブレイクしてから次のフェイズでつなぎたい」とキッパリと言った。
稲田HCも「自分たちもかなり成長できているかなという実感はあった」と前置きして、こう語った。「スペインや中国の方が現状は上回っているので危機感はあります。ただ明日いきなり強くなるのは難しいので、フィジカル部分を含めてラグビーのひとつひとつのパートを、他を上回るスピードで成長させないといけない」
中村キャプテン「アタックの成長が世界は早い」
厳しい状態でも、中村キャプテンは前向きな言葉を語る 【斉藤健仁】
サクラセブンズはWS3大会を終えて、総勝ち点4はコアチームの中で最下位で、総勝ち点15のフィジーとアイルランドを追う。WSは残り2大会しか残っていないことを考慮するとコアチーム降格を避けるためには5月12、13日にカナダで行われるWSでは上位進出は必須となってくる。
「WSで戦い続けることは東京五輪に向けて大事。コンスタントにベスト8に入らないと(世界の強豪と対等に)戦えない」という中村キャプテンも「中国やフィジーがカップトーナメントに進出したので、(カナダ大会の)プールの組み合わせは読めない部分もありますが、1日目に勝ち切ればチャンスはある」と強気の姿勢を貫いた。
「メンバー選考も含めてすべて見直す必要がある」
コアチーム残留に向けて、厳しい戦いが続く 【斉藤健仁】