【KNOCK OUT】“怪物くん”鈴木博昭の目標は優勝のみ「“戦う1つの細胞”になれると確信」

長谷川亮

「KING OF KNOCK OUT初代スーパーライト級トーナメント1回戦」の大石駿介戦に臨む“全身凶器の怪物くん”鈴木博昭にインタビュー 【(C)SHOOT BOXING】

 キックボクシングイベント「KNOCK OUT SAKURA BURST」が神奈川・カルッツかわさきで14日に開催される。同大会では「KING OF KNOCK OUT初代スーパーライト級トーナメント1回戦」の2試合が行われ、シュートボクシングの“全身凶器の怪物くん”鈴木博昭が“尾張の闘将”大石駿介と激突する。

 鈴木は昨年10月の大会でKNOCK OUT初登場。しかし水落洋祐に5ラウンドTKO負けを喫しており、白星を飾れなかった。それでも18年は2月のシュートボクシングで山口侑馬をスタンディングチョークスリーパーで2ラウンドKO勝利を飾ると、試合後のマイクで今回のトーナメントに向けて優勝を誓っている。

 今回はトーナメント1回戦に臨む鈴木に話を聞いた。

「トーナメント制覇」に向けまっしぐら

トーナメント制覇という目標に向け「(体調・仕上がりは)抜群にいい」と話す鈴木 【(C)SHOOT BOXING】

――「KING OF KNOCK OUT初代スーパーライト級王座決定トーナメント1回戦」大石駿介選手との対戦がいよいよ近づいてきました。体調・仕上がりはいかがですか?

 抜群にいいと思います。やっぱり今はKNOCK OUTトーナメント制覇という分かりやすい目標があるので、こないだでもう50戦目でしたけど、今そこへ向かっていく日常を過ごすのが楽しいです。いっとき道に迷いかけていた部分がありましたけど、その時はその時で全力でやっていましたし、むしろその時があったから今があるという風にすべて好転しています。

――道に迷いかけていたというのはいつですか?

 14年のS−cupの後ぐらいです。シュートボクシングの舞台でずっとエースとしてやってきて、65キロで開催されたS−cup日本予選トーナメントを制覇して、その翌年にいよいよ念願の世界トーナメントに挑みました。その時の燃え方っていうのは自分でもシビれるぐらいのものがありました。本当にS−cup制覇という目標のためだけにすべてを懸けましたし、でも実際に獲った時に「あれ、今後どうするんだろう?」と。もちろん僕はシュートボクサーだし、まだまだ戦いたかったので目標をこの試合、この試合と見つけながらやってきましたが、勢いに任せて突っ走っていた時とは違い、どこか客観的で自分のモチベーションの上げ方を見失いかけていました。だから今、KNOCK OUTのトーナメントを制覇するという明確な目標を与えられて、シュートボクサーとしてしっかりと腰を据えてそのベルトを獲ってやろうじゃないかという、久しぶりの“あの感覚”で楽しめています。やっぱり目標に向かっている時というのは本当にいいなって改めて思いました。

――その時々で全力を尽くしてきたと思いますが、やはりそうした目標の有る無しで変わってくる部分があると?

 好きだからやっているので全然手を抜いたつもりはないのですが、基本的に練習メニューも何から何まですべて自分で決めるので、よい意味でも悪い意味でも出てしまっていたのかもしれません。ただ、今までやってきた50戦はすべて無駄じゃなかったし、そういうのをへて、その時の反省や連敗をしたり、そういったものを全部糧にしてトーナメントに出られるのはいいタイミングだと思っています。気持ちは非常に充実しています。

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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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