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前哨戦はザックがオカダを“討死”させる
EVIL復帰のLIJは鈴木軍とヒートアップ

オカダ、V11へ暗雲 ザックが右腕集中砲火

両国のIWGP前哨戦でザックがオカダを関節技で苦しめる
両国のIWGP前哨戦でザックがオカダを関節技で苦しめる【写真:SHUHEI YOKOTA】

 30日の新日本プロレス「Road to SAKURA GENESIS 2018」東京・後楽園ホール大会では、1579人を動員。いよいよ2日後に迫った4.1東京・両国国技館大会に向け、最後の前哨戦が繰り広げられた。


 メインイベントでは、両国でIWGPヘビー級王座V11の最多連続防衛タイ記録に臨む王者“レインメーカー”オカダ・カズチカと、挑戦者の“サブミッションマスター”ザック・セイバーJr.がタッグで激突。オカダはYOSHI-HASHIと組んで、ザック&タイチ組と対峙するも、徹底的に右腕を攻められ、試合後はマネジャーの外道ともども“討死”する醜態をさらした。


 オカダはかつて、12年2.12大阪で棚橋弘至を破り、棚橋が築いたIWGP王座最多連続防衛記録を11でストップ。それから6年、今度は自分が王者として、記録に挑む立場となった。この日の試合前に開催された公開調印式では、「さっさとV11を達成して、(記者から繰り返される質問を)黙らせる」と決意表明。両国はあくまでも“通過点”と言い切った。


 一方、ザックは今年の春のナンバーワン決定トーナメント「NEW JAPAN CUP 2018」(NJC)で、内藤哲也、飯伏幸太、SANADA、棚橋といった、人気も実績もある強豪たちをサブミッションで次々とねじ伏せ、優勝。自らオカダとのタイトル戦を志願した。

オカダ時代の終焉、新日本の新時代の幕開けとなるか

ザックはオカダの助けに入った外道も絞り上げる
ザックはオカダの助けに入った外道も絞り上げる【写真:SHUHEI YOKOTA】

 敏腕マネージャー対決としても注目されているこの一戦。まずはザックのマネジャー・TAKAみちのくが、もはやおなじみとなった「YOU JUST TAP OUT!」の決め台詞で王者を挑発すれば、オカダのマネジャー・外道も、リングアナウンサーのコール中にマイクを強奪し、TAKAの口上をそっくりそのまま真似して、オカダの勝利を予告。早くも舌戦で火花を散らす。


 先発を買って出たオカダは、ザックのお株を奪うジャベで関節を固めながら、くつろぐようなポーズを見せてけん制。しかし、ザックもオカダを卍固めでとらえると、さらにレフェリーまで巻き込んで一緒に固め、なおもオカダの右腕をロックしてのストンピングや、腕への鉄柵攻撃。オカダがコブラクラッチを狙えば、すかさずコブラツイストに切り返し、さらに飛びつき式フロントネックロック、ジム・ブレイクス・アーム・バー。これはYOSHI-HASHIのカットに救われるも、決戦目前に右腕に大ダメージを負ってしまう。さらに、チームが分断されたスキに、ザックがYOSHI-HASHIをサブミッションでとらえ、レフェリーストップ勝ちを収めた。


 試合終了のゴングが鳴ると、ザックはすかさずオカダの右腕への破壊工作を開始。TAKAはマイクで「チャンピオン、長い間、お疲れ様でした」と、先ほど外道にパクられたお返しとばかりに、今度はオカダの決め台詞を奪って両国でのザック勝利を宣言すると、場外へ逃げた外道に対し、「外道さん、何かしゃべりますか? レヴェルが何とか言いますか」と挑発。外道が動かないとみるや、ザックがオカダの右腕をあらぬ方向へと捻り上げると、外道がたまらず助けに入るも、逆にザックに関節技を決められ、屈辱のギブアップ。ダウンしたCHAOS軍を見下ろし、勝手に拝借したIWGPベルトを肩にかけてご満悦のザックに対し、TAKAも「見ての通り、レヴェルの違うサブミッションホールドがよーく分かったと思うので、あと2日、対策を練ってきてください」と余裕の笑みを浮かべた。


 オカダがIWGP王者に君臨してからすでに1年9カ月が経過。防衛回数では現在V10で2位タイ(もう1人は永田裕志)だが、王座の最長保持期間では、すでにぶっちぎりの歴代1位となっている。もし、4.1両国で「オカダ政権」の終焉を迎える時が訪れるならば、それは間違いなく、レインメーカーにとってもっとも屈辱的な敗北であり、新日本マットにとって、新たな時代の幕開けとなるであろう。

LIJ対鈴木軍の抗争がさらにヒートアップ

EVILが復活。鈴木軍との抗争となる試合を自らの勝利で飾る
EVILが復活。鈴木軍との抗争となる試合を自らの勝利で飾る【写真:SHUHEI YOKOTA】

 セミファイナルでは、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(LIJ)の内藤哲也&EVIL&SANADA&BUSHI&高橋ヒロム組vs.鈴木軍の鈴木みのる&ランス・アーチャー&デイビーボーイ・スミスJr.&金丸義信&エル・デスペラード組による10人タッグマッチが実現。先シリーズより抗争の火がくすぶり続ける内藤とみのるが試合そっちのけの乱闘を繰り広げる中、左眼窩底骨折により欠場していたEVILが、約1カ月ぶりの復帰戦を白星で飾った。


 IWGPインターコンチネンタル王者であるみのるは、先シリーズで内藤らLIJと何度もタッグで対戦。3.18浜松では、試合後、「おまえがあれだけいらないって言っていた、これ(ICベルト)。おまえがあれだけ無視し続けてきた鈴木みのる。おまえはオレが欲しいのか。だったら、テメェの首差し出して、ここまで出てこい」と、内藤の方から、ベルトと自分に向かってアピールして来いと痛烈なメッセージを送りつけていた。


 この日も試合前からみのるは内藤を意識しまくり、リング上から「内藤、来い!」と呼びかけるも、内藤は笑ってスカすばかり。逆に内藤がリングインすると、今度はみのるがコーナーに踏みとどまり、心理戦を展開する。内藤はデスペラードを相手にしながら、コーナーに控えるみのるめがけてツバを吐きかけるが、これでブチ切れたみのるは、内藤を場外へ蹴り落とし、鉄柵にぶつけ、客席めがけて投げ捨ててからイスでメッタ打ち。なおもロープを使ったぶら下がり式腕十字固め、サッカーボールキック、ヒールホールド。必死にロープエスケープしようが容赦せず、スリーパーからのゴッチ式パイルドライバーを狙うも、これは不発。再びツバを吐いた内藤に、みのるはナックルで制裁する。


 なおも 両軍の抗争がヒートアップする中、5対5の場外戦となると、みのるは内藤を会場の外へ連れ出し、そのままバックステージに突入。その間に、金丸がEVILの古傷である左目をかきむしる暴挙に出るも、EVILもラリアットで応戦し、SANADAとの合体技マジックキラーを発射。カットに入ったKESをSANADAが場外ダイブで足止めする間に、EVILが必殺技EVILで金丸を仕留めた。


 ますます激しさを増すみのると内藤に加え、4.1両国では、金丸&デスペラード組にヒロム&BUSHI組とロッポンギ3Kが挑む3WAY戦でのIWGPジュニアタッグ王座戦も決定。さらに、BUSHI&EVIL組の保持するIWGPタッグ王座にはKESが挑戦表明しており、LIJ対鈴木軍の抗争は、さらにヒートアップしていきそうだ。

棚橋は“天敵”矢野に足元をすくわれる

SHO&YOHがIWGPジュニアタッグ再戴冠へ勢い見せる
SHO&YOHがIWGPジュニアタッグ再戴冠へ勢い見せる【写真:SHUHEI YOKOTA】

 第5試合は棚橋弘至&KUSHIDA&タイガーマスク組vs.矢野通&SHO&YOH組による6人タッグ。NJC準優勝と復活の兆しを見せた棚橋が絶好調ぶりをアピールするかと思いきや、“天敵”矢野の商魂に足元をすくわれ、思わぬ醜態をさらした。


 この日は“敏腕プロデューサー”矢野がプロデュースするDVD「TORU YANO <ギリギリ>15TH ANNIVERSARY Y・T・R V・T・R VI 〜そして伝説へ?〜」の発売日。さっそくDVDを手にアピールに余念のない矢野に対し、棚橋もファンの声援にこたえ、おなじみのポーズを披露。試合でも、矢野にエルボー、YOHにツイストアンドシャウトを決めるなど、試合の流れを作るも、場外戦で矢野の鉄柵攻撃を食らい、無残にもダウン。それでも、タイガーが矢野に回転十字架固めを狙ったところをドロップキックでアシストし、一発逆転を狙うが、矢野のダブルの急所攻撃で棚橋&タイガーがダウン。直後に矢野が試合権利のあるタイガーを丸め込み、3カウントがたたかれてしまった。


 誰もが認める新日本のエースである棚橋だが、矢野とはなぜか相性が悪く、これまでも髪を切られたり、ベルトを持ち逃げされたりと、何度となく因縁が勃発。11年11.12大阪ではIWGP王座を賭けて対戦したこともあり、15年3月のNJC1回戦では、わずか2分47秒で丸め込まれて敗北。同年の1.4東京ドーム大会のメインイベントではオカダとの激闘を制した前IWGP王者が、まさかの秒殺負けを喫したことで、棚橋はその後、しばらく低迷期を迎えることとなった。


 2日後の4.1両国大会でも、優勝したザックはメインイベントでオカダのIWGPヘビー級王座に挑戦するのに対し、準優勝の棚橋は前半戦にあたる第4試合の6人タッグマッチに出陣。3.16後楽園大会では、久々の聖地のメインを勝利&エアギターで締めくくり、「もう一度、新日本プロレスの頂点に立ちたい。いや、絶対に立つ!」と宣言したエースが、その輝きを取り戻す時は来るのか。

NEVER、US王座を巡って火花

NEVERとUS王座の争いが激化
NEVERとUS王座の争いが激化【写真:SHUHEI YOKOTA】

 第4試合では、ベルトをめぐって火花を散らすNEVER無差別級王者・後藤洋央紀とジュース・ロビンソン、IWGP US王者“スイッチブレイド”ジェイ・ホワイトとデビッド・フィンレーが6人タッグで対戦。3.21新潟では、後藤からピンフォールを奪って実績を上げているジュースが、後藤にバックドロップ、キャノンボールを繰り出せば、後藤も村正、牛殺しで対抗。一方、ホワイトとフィンレーも試合後に激しく乱闘を繰り広げた。


 ホワイトとフィンレーはかつて、新日本道場で「海外留学生」として同じ釜の飯を食った間柄であり、これまでも何度となくシングルマッチで激突。ホワイトがスイッチブレイドとして凱旋後の今年2.6後楽園大会では、セミファイナルの位置づけで対戦し、11分40秒、ブレードランナーでホワイトが勝利するも、試合後にフィンレーの顔面にエルボーを連打するという遺恨を残している。フィンレーも3.25米国ロサンゼルス大会で、ハングマン・ペイジを下し初防衛に成功したばかりのホワイトに対し、スピアーで突っ込んで王座挑戦を訴えていた。


 この4者は4.1両国でも再び6人タッグで対戦。そこで、王座戦実現に繋がるようなドラマが生まれるか。

高木裕美

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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