古閑美保さんが語るメジャー初戦の展望 攻略ポイントは「米国の芝」への対処

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「ANAインスピレーション」の見どころを日本ツアー元賞金女王・古閑美保さんに聞いた 【スポーツナビ】

 女子ゴルフの海外メジャー大会初戦「ANAインスピレーション」が3月29日、米国カリフォルニア州のミッション・ヒルズCCで開催される。

 日本からは2年目の米女子ツアーとなる畑岡奈紗をはじめ、野村敏京、上原彩子、そして昨年度の日本ツアー賞金女王・鈴木愛が出場を予定している。ランチョ・ミラージュの同一コースで開催されるため“女子版マスターズ”と呼ばれる同大会。昨年はユ・ソヨン(韓国)が、レクシー・トンプソン(米国)とのプレーオフを制し、2度目のメジャー優勝を達成している。

 大会を放送するWOWOWでは、2008年の日本ツアー賞金女王・古閑美保さんが現地リポーターとして解説を務める。今回は現地へ訪れる古閑さんに、大会の見どころや注目の日本人選手などを聞いた。

「池に飛び込む」ことが選手のモチベーション

池に飛び込むユ・ソヨン。優勝者が池に飛び込むのが慣例となっている 【写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ】

――選手にとって「ANAインスピレーション」はどのような大会ですか?

「女子のマスターズ」と言われている大会なので、全選手に優勝したいという気持ちがあります。選手によっては優勝して「池に飛び込む」ことがモチベーションになっているようです。本当にみんな言うんですよ。私も飛び込んでいる選手をうらやましく思ったりしました。(編注:「ANAインスピレーション」では優勝者が18番グリーンサイドのポピー池に飛び込むのが慣例となっている)

――古閑さんならどのように池へ飛び込みますか?

 自分のチームを全員連れて派手にいきます(笑)。手をつないでみんな一緒に飛び込むこともよくありますが、私は絶対一番に飛び込みます。代々やってきていることなので、そこに飛び込むのはある種のステータスと言えますよね。

――独特の慣例がある「ANAインスピレーション」ですが、選手にとってメジャー大会とはどういったものですか?

 個人で違うと思いますが、メジャーだけは特別という選手もいると思います。私はほぼ国内でしか戦っていませんが、(日本の女子プロゴルフメジャー大会のひとつである)日本女子オープンは別格でした。

――会場となるミッション・ヒルズCCはどんなコースですか?

 芝が日本と違い独特です。フェアウェイでも球が沈むほどです。アイアンで上からたたける選手でないと、フェアウェイからバーディチャンスにつけるのは難しいかなと思います。

 ラフはすごく深いわけではありませんが、ボールが半分以上埋まるんですよね。練習ラウンドを経験するだけで対応できるような芝ではない。この「ミッション・ヒルズCC」だけでなく、米国はそのような芝が多いです。日本の選手が一番慣れないのは芝なのかなと思います。

――日本と米国での芝の違いは、やはり大きなことですか?

 海外のトップ選手は小さいころから米国で経験し、そこでの芝に慣れていますが、日本人はそうではありません。昔やっていた感覚が使えない。そこが違いますよね。本当の技術を持っていけば対応できると思うのですが、それがなかったら厳しいかなと。(アプローチでカップに寄せることができず)長いパーパットを打つことになるんじゃないかと思います。

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