川島永嗣「成長がないとW杯は難しい」 国際親善試合 ウクライナ戦前日コメント
川島(中央左)は「自分たちの中で成長がないとW杯で結果を残すのは難しい」と厳しいコメントを残した 【スポーツナビ】
23日のマリ戦を1−1のドローで終わった日本。ベテランの川島永嗣は「危機感はある」「自分たちの中で成長がないとワールドカップ(W杯)で結果を残すのは難しい」と厳しいコメント。宇佐美貴史は「背後を突くという一辺倒にならずに、いろいろなオプションがある中で背後を狙っていこうというミーティングや練習をしています」とチームの方向性に触れた。また、長谷部誠は「うまくいかない原因を自分とか個のクオリティーに求める選手もいれば、ベクトルを外に向ける選手もいる」「ひとつ言えるのは、考えを外に出すのは良くない」と持論を展開した。
川島永嗣(メス/フランス)
マリ戦の内容と結果を満足できる人は1人もいないと思います。危機感はあります。自分たちがW杯に向かっていく中で、1人1人が23人の中に入っていくための大事な試合です。チームとしてやっていかないといけないところもあるけれど、ウクライナ戦では全員が自分が持っている力を、特徴も含めて出し切ることが大前提になると思います。
日本代表の中で勝ち残っていかないとポジションなんてないですし、23人の中に入れる保証がある選手はいません。若かろうが年齢が上だろうが、日本代表という特別な場所で生き残っていくんだという部分を出していかないといけないと思います。
(チーム内のコンセンサスについて)監督が言っていることは、3年前から変わらないし、そこに一貫性がなかったわけでもない。この前の試合でいきなり特別なことをやろうとしたわけでもない。今、海外でプレーする選手が多くなった中で、世界との差について自分たちで考える必要があると思います。それは技術だけでなく、いろいろな質をどう上げていくかというのがベースにあると思う。パスの質とか、1対1で負けないところとか、自分たちの中で成長がないとW杯で結果を残すのは難しいと思います。
(監督はチーム内での問題はチームで解決すべきと言っていたが)マリ戦については、選手もストレスはあったと思うし、自分たちのふがいなさもあったと思います。ただ大切なのは、W杯に向かってチームがどうやってひとつになるかです。こういう難しい時期も含めて、どれだけ自分が乗り越えていけるかというところが大切だと思います。
(ウクライナ戦に向けて)選手1人1人が、たとえばプレッシャーに行くところをはっきり理解していないといけないし、そういうベーシックなところを意思疎通をもってやっていけるかが大切だと思います。あと、やっぱり点を取れないと勝てないですし、ゴールは偶然に得られるものでもありません。ゴールに向かう姿勢というのもマリ戦以上に求められると思います。
宇佐美貴史(デュッセルドルフ/ドイツ)
宇佐美は「うまくいかないときは選手たちだけで修正していくことも大事だと思う」とコメント 【スポーツナビ】
マリ戦では、真ん中の選手が(ボールを)持ったときは、なかなか動きづらかったです。(昌子)源のところから前に持ち運べていたので、そこから1本で通すというのはなかったけれど、ラインを高めにしながらボールを回せるシーンもあった。(攻撃が)背後を突くという一辺倒にならずに、いろいろなオプションがある中で背後を狙っていこうというミーティングや練習をしています。
(監督から)臨機応変にやっていいとは言われていませんけれど、100本すべて裏に蹴れという話ではないし、うまくいかないときは選手たちだけで修正していくことも大事だと思います。意識付けとして、最後のオプションを強く持っておこうという話をしていました。
長谷部誠(フランクフルト/ドイツ)
「選手の考えを外に出すのは良くない」と持論を展開した長谷部 【スポーツナビ】
(会見で監督が「外部に対する発言というのは良くない」と言っていたが)誰の発言のことを言っているのか分からないですが、普通に考えてチームの中で共有するものと、こういう場で話すことは選手個々の裁量もある。それはチームとしてやっていく中で、人それぞれだと思います。
うまくいかない原因を自分とか個のクオリティーに求める選手もいれば、ベクトルを外に向ける選手もいると思う。それは個々のパーソナリティーだと思うけれど、それを外に出す必要はないと思います。僕は選手と話したり、発言を見たりして、選手のパーソナリティーを判断できるというのは自分の中ではあります。
代表選手なのでそれぞれが自分の考えを持っているし、いろいろな経験もしているだろうから、それをひとつに合わせるべきだとは思わないです。どちらかというと、人それぞれ価値観も違うし。ただひとつ言えるのは、考えを外に出すのは良くないと思います。