金本阪神、リーグ優勝へ準備は万端 若手の台頭で超変革が一気に加速
希望を抱く2人の2年目右腕
オープン戦で好投し、先発ローテ入りが期待される高卒2年目の右腕・才木 【写真は共同】
その中でローテーションの一角に食い込んだのが、ルーキーの小野泰己だった。150キロを超えるストレートはキャンプの時点から首脳陣に高く評価され、5月21日のヤクルト戦で1軍デビュー。8月29日の同カードではプロ初勝利を挙げた。好投しても打線の援護に恵まれない試合も多く、2勝7敗という数字以上に大きな可能性を感じさせ、特に奪三振率は7.21と優秀な成績を残した。長いイニングを投げ、「勝てる投手」へと一皮向けてもらいたいところ。3月7日のDeNAとのオープン戦では5回を2安打無失点に抑え、2軍戦も含めたそれまでの実戦登板5試合で計14イニングを無失点とした。
もう一人、高卒2年目の才木浩人にも大きな期待が寄せられている。強気な性格はマウンド上でさらに発揮され、キャンプから好投を続けると、3月6日のDeNAとのオープン戦では中継ぎで4イニングを1安打4奪三振無失点の快投劇。力強いストレートでアピールを続けており、先発ローテ入りの可能性も急浮上中。この若き2人が、虎投手陣の新たな希望となりそうだ。
金本監督、3年目の開花なるか!?
「超変革」を掲げてスタートした金本阪神1年目は、新人王に輝いた高山俊ら多くの若手が台頭。2年目の昨季は上本博紀、俊介ら中堅選手の奮起で順位を4位から2位へと押し上げた。若手、中堅、ベテランの力が融合できるのが強いチーム。藤浪の復活が大きなカギではあるが、そこに頼れずとも、これまでに蒔いた種は、確実に根を張り、芽を出してきている。あとは、花を咲かせるだけ。その準備は整っている。いよいよ勝負の3年目。狙うは、13年ぶりとなるセリーグの頂点のみだ。