優勝候補の一角に挙げられるDeNA ラミレス監督も選手の成長に自信あり

ベースボール・タイムズ

台頭期待される高卒2年目の若手たち

高卒2年目の成長株・京山。オープン戦では阪神相手に5回無失点と好投した 【写真は共同】

 新外国人は、投手で11年から福岡ソフトバンクで6年間プレーし、昨季はBCリーグ・富山に所属したバリオス、野手ではマイナー11年間で通算143本塁打を記録したソトが新たに加入。外国人枠の問題で、両選手とも開幕1軍は微妙な情勢だったが、オープン戦ではバリオスが3試合15イニングを投げて2勝0敗、防御率3.60、ソトが打率3割1分3厘、2本塁打、5打点。ウィーランドの故障離脱で空いた枠に、バリオスは先発の一角、ソトは右の代打とロペス、宮崎のバックアップ要員として、1軍スタートの可能性が高くなっている。

 既存戦力では、投打で2年目の選手の覚醒が期待できそうだ。昨季はファームでチーム唯一、規定投球回数に到達した京山将弥は、オープン戦初登板となった阪神戦(3月6日)で先発し、5回を無失点に抑えてローテ入りをアピール。野手でも昨季終盤に1軍昇格し、2リーグ制以降の高卒新人では史上初の快挙となるデビュー戦から2試合連続本塁打を記録した細川成也が楽しみな存在。CSでも代打出場でタイムリーを放つなど、スケールの大きな打撃は、左の代打候補としてオープン戦で快打を連発している佐野恵太とともに、将来の主軸候補として期待される。

ラミレス監督は自信を口にするが…

 昨季は圧倒的な強さでリーグ連覇を果たした広島にシーズンでも唯一勝ち越しに成功し、日本シリーズではソフトバンクを苦しめたチームは今季、優勝候補の一角にも挙げられる。ラミレス監督も「去年とは全く違う。全員が高いレベルのパフォーマンスを見せている」と自信を隠さない。

 ただ、レギュラーシーズンからCS、日本シリーズまで、昨年ほど長いシーズンを戦ったのはほとんどの選手が初めての経験で、疲労や消耗も懸念される。現に重傷者こそいないが、梶谷隆幸が右肩痛で出遅れ、先発陣にも故障者が続出するなど、万全とは言えない状態で開幕を迎える可能性が高い。開幕直後の出遅れがその後のシーズンへ大きく影響することは多々ある。20年ぶりのリーグ優勝を狙うとなれば尚更、目に見える“勢い”をつかみたいところだ。

 短期決戦では絶妙の采配を見せたラミレス監督が、143試合の長丁場でもその手腕を発揮することができるのか。不安要素を新戦力でカバーし、昨季からの勢いをそのまま新しいシーズンにつなげられれば、横浜に歓喜をもたらす可能性は十分にある。

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著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

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