ミスタースワローズ復帰で打線強化 投手力不安も打ちまくって再浮上へ

ベースボール・タイムズ

村上、塩見、廣岡、若手たちへの期待

オープン戦では山田哲と並んでチームトップタイの11打点を挙げた廣岡。今季のブレイクが期待される 【写真は共同】

 ドラフト組に目を向けると、即1軍で活躍できるという選手は少ないだろうが、有望株は多い。その一人が捕手からプロでは三塁へコンバートされたドラフト1位ルーキーの村上宗隆(九州学院高)。1日限定で1軍の試合に出場した3月18日の福岡ソフトバンクとのオープン戦では、4打数2安打と持ち前の打撃力を存分にアピール。守備力強化のためにしばらくはファームでじっくり鍛え上げる方針だが、将来は楽しみであることに違いはない。

 また、3月中旬にコンディション不良で調整が遅れてしまったが、ドラフト4位の塩見康隆の存在も気になるところ。レギュラー獲得には、激しい外野手争いを勝ち抜かなければいけないが、オープン戦序盤で6試合に出場し打率5割、1本塁打、4打点と活躍しただけに、調子が戻ればすぐに1軍から声がかかるはずだ。

 その他、チームには廣岡大志、山崎晃大朗ら伸び盛りの若手もいる。勝ちながら育てるのは非常に難しいが、特に“山田哲人二世”として期待される廣岡は非常に楽しみ。オープン戦では16試合に出場して打率2割8厘だが、2本塁打を放ち、山田哲と並ぶチームトップタイの11打点をマーク。正遊撃手としてレギュラー定着、そしてブレークが期待される。

川端らベテラン勢が復活誓う

 戦力の充実もさることながら、ここ2年はケガ人の多さに泣かされ続けていることも事実。その中でも、2015年の首位打者・川端慎吾の復活は、チームの浮上に欠かせないキーパーツとなる。昨季はプロ入り後初の1軍未出場に終わった悔しさもあるだけに、本人も今年にかける気持ちは強い。

 畠山和洋、館山昌平らベテラン勢もケガからの復活を誓っているが、特に青木が加入した外野手は定位置争いが激化していると同時に厚みも増している。昨年チームトップの打率を誇った坂口智隆はもちろん、バレンティンや雄平ら実力のある選手がそろい、急なアクシデントに見舞われてもカバーできるだけの布陣になっている。

 春季キャンプでは連日の猛練習でチーム改革に励んだ。投手陣に若干の不安要素は残るものの、攻撃のバリエーションが豊富な打線がカバーできれば、2年連続Bクラスからの浮上はできるはず。打って打って打ちまくれば、3年前のような歓喜を呼ぶことも可能だ。

2/2ページ

著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント