若手が順調に成長した楽天 反省を生かして5年ぶりの頂点へ!
プロ2年目のドラ1&ドラ2に期待
2年目の藤平は田中将大、則本に次ぐエースの系譜を引き継げる存在。今季は開幕からローテの一角を担う 【写真は共同】
外国人を含めた主力選手の流出もなく、投打ともにメンバーは昨年とほとんど変わりはない。補強もドラフト以外では新外国人野手が1人、福岡ソフトバンクとの交換トレードで捕手の山下斐紹を獲得したほかは、西武を戦力外となった渡辺直人が8年ぶりの復帰を果たした程度だ。新外国人のディクソンは右の大砲候補だが、野手の外国人枠は前述の強力トリオで埋まっており、現状では故障者が出た際のバックアップ要員にとどまっている。
投手陣は則本昂大、岸孝之、美馬学の先発三本柱に、16年ドラフト1、2位投手が先発陣に加わりそう。1位の藤平尚真は、高卒1年目からシーズン後半にローテ入りを果たして3勝をマーク。オフにはヤンキース・田中将大や則本らと自主トレを行い、エースの系譜を引き継ぐ存在として期待され、オープン戦でも4試合に登板して計19イニングを投げて被安打19も、それを上回る20奪三振をマークして防御率3.32。2位の池田隆英も、春季キャンプから実戦登板で好投を続け、先発6番手として開幕1軍が有力視される。150キロ超えの速球に、新球としてマリナーズ・岩隈久志直伝のツーシームが加わり、投球の幅が広がった。三本柱の則本、美馬はいずれもドラフト2位入団で、「第三の男」として飛躍の年にするつもりだ。
高卒ルーキーもハツラツプレー
投手では4位入団の渡邊佑樹(横浜商大)も面白い存在だ。目標とするソフトバンク・和田毅を思わせる球の出所が見づらい投球フォームから投げ込む切れ味鋭いスライダーとツーシームは、左打者には脅威となるはず。昨季、救援防御率リーグ2位のリリーフ陣で、高梨雄平に次ぐ左の中継ぎとして定着できれば、ブルペンがさらに厚みを増すことになる。