馬場も気になる? 高松宮記念データ予想 コース改修後は先行抜け出しが圧倒的有利

JRA-VANデータラボ

12年以降はコースが変わっている点に注意

 今週は日曜日に高松宮記念が行われる。上半期の古馬スプリント王決定戦としてすっかり定着した感がある。だが、中京競馬場は大きな改装工事があり、厳密にはコースが変わっている。過去10年で見ると、11年までと12年以降のレースに分けることができる。新装オープンした12年以降が、現在のコースで行われたレースとなっている。

 その点に注目しながら高松宮記念の傾向を見ていくことにする。データの分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

過去10年の高松宮記念の結果

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表1は過去10年の高松宮記念の成績。冒頭に述べたように12年以降のレースが、現在のコースで行われたものになる。12年はカレンチャンが勝利し、1分10秒3という走破時計であった。一見平凡に見えるタイムだが、レコード決着だったのはそのためだ。翌年、ロードカナロアがマークした1分08秒1もレコード。そして、16年にビッグアーサーがマークした1分06秒7もレコード決着だ。そして、現在もこのタイムがコースレコードとなっている。

 つまり12年以降、良馬場で行われた際はすべてレコード決着となっているというわけだ。さすがにこれ以上、更新するのは容易ではないが、当日の馬場状態はかなり気になるところだ。今年は天気予報によると、今のところ雨の心配はなさそうだが、果たしてどうなるか。17年と15年は稍重、14年は不良馬場で行われており、近年は良馬場でできるとは限らない状況になっている。

 好走馬、特に勝ち馬の脚質を見ると、明らかな特徴が見える。3〜4コーナーを2〜4番手で通過した先行馬が勝ちやすい。逃げ馬ではなく、先行から抜け出すのが勝ちパターンだ。コース改修により、最後の直線距離が伸び、坂もできたのだが、差しやすくなっているというようなイメージはない。こうした傾向は馬場状態に左右されない。良馬場でも、道悪でも好位から進めそうな馬が狙い目となっている。

高松宮記念出走馬の前走レース別成績(過去10年)

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は高松宮記念出走馬の前走レース別成績(過去10年)。ステップレースである阪急杯とオーシャンSからの出走馬がかなり多い。また、シルクロードSからも勝ち馬が3頭出ており、好走率は先の2レースを上回っている。それら3つのレースで勝ち馬が9頭、2着馬が8頭、3着馬が9頭出ており、確固たる主要レースになっている。

 別路線からきて好走した馬を調べると、エアロヴェロシティやレッツゴードンキ、スリープレスナイト、レッドファルクスなどがいる。いずれもすでにG1連対実績がある馬であり、実力がある馬でないと厳しいと考えられる。

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