球団数は? マイナーとは? ルールは? MLB入門編<その1>
ニューヨークなどの大都市には2球団
ニューヨークなどの大都市には2球団が本拠地を置く。写真はヤンキースの若き主砲・ジャッジ 【写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ】
その中でも全米屈指の大都市には、各リーグ1球団ずつが本拠地を置いている。たとえば人口1位のニューヨークにはヤンキース(ア・リーグ東地区)とメッツ(ナ・リーグ東地区)。同2位のロサンゼルスには先述のエンゼルスと、日本でもおなじみのドジャース(ナ・リーグ西地区)。そして同3位のシカゴにはホワイトソックス(ア・リーグ中地区)と、今年からダルビッシュ有が加わったカブス(ナ・リーグ中地区)といった具合だ。
MLBのルールを日本が後追い
日米間のルールの違いに関しては、MLBが先行して始めたものをNPBも踏襲するということがほとんどであり、基本的にはあまり変わらない。昨年からMLBが始めた、相手打者を敬遠しようとする際に、申告をすれば投球をしなくても敬遠のフォアボールになるという「申告敬遠制」も、今年のオープン戦からNPBで導入されている。
MLBでは、2014年から従来のリプレー検証制度を拡大した「チャレンジ」が行われているが、NPBでも今年から「リクエスト」としてほぼ同様の制度を採用。これはストライク、ボールの判定を除くほとんどのプレーに対し、映像による検証(いわゆるビデオ判定)を1試合の中で一定の回数要求できるというもの(判定が覆った場合は回数が増えることもある)だ。ただし、MLBの場合は全球場の映像を一括管理し、そこに検証用の審判員を常駐させるなど、運用面では大きな違いがある。
ルール面での最大の違いは、引き分けの有無だろう。NPBでは現在、試合時間に関わらず同点の場合は延長12回で引き分けとなる。MLBではこのような制限がないのだ。したがって同点のまま延長戦に突入した場合は、決着がつくまで何時間でも試合を続けることになる。昨年9月5日のレッドソックス対ブルージェイズの試合は実に延長19回、試合時間6時間の末にレッドソックスがサヨナラ勝ち。夜の7時過ぎに始まった試合がようやく終了を迎えた時には、既に日付も変わって深夜1時過ぎになっていた。