素質馬そろった弥生賞は誰が勝つ? 無敗ディープ産駒が好走条件クリア

JRA-VANデータラボ

多くの名馬が羽ばたいた伝統のG2戦

 今週日曜に行なわれる重賞は、皐月賞トライアルの弥生賞。これまで多くの名馬が羽ばたいていった伝統のG2戦だ。今年もダノンプレミアム、ワグネリアン、ジャンダルム、オブセッションなど、クラシック路線での活躍が期待される素質馬がエントリーしている。そんな楽しみな一戦を、過去10年のデータから展望してみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

人気別成績

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表1は人気別成績。過去10年で1、2番人気が計8勝を挙げ、1番人気は複勝率70.0%、2番人気も複勝率60.0%となかなかの高確率で好走を果たしている。反面、3、4番人気はいずれも複勝率20.0%とひと息。以下、5番人気と7番人気が複勝率40.0%と高い点にも注目。もっとも人気がなかった好走馬は10番人気の2頭で、11番人気以下の好走例はなし。まとめると、1、2番人気の信頼性は高く、狙うとすれば中穴クラスまで。あまり極端な人気薄の好走は難しいようだ。

脚質別成績

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は、上半分が前走の脚質別成績で、下半分が今走(弥生賞)の脚質別成績を示している。まず「逃げ」から見ていくと、前走で逃げていた14頭は弥生賞ですべて4着以下に終わっているが、今走で逃げた場合は1勝2着1回の好走例がある。つまり、弥生賞は前走で逃げていた馬には厳しいが、いきなり逃げた馬ならチャンスがあるレースということだ。もっとも安定しているのは「先行」で、前走、今走ともに良好。「中団」の成績も悪くなく、今走の複勝率は「先行」を上回るほど。しかし、「後方」は今走の数字がだいぶ落ちる。前走で「後方」からレースを進めた馬でも、弥生賞ではもう少し前、「中団」あたりにはつけたいところだ。

キャリア別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3はキャリア別成績で、1着馬が出ているのはキャリア2戦から5戦のゾーン。キャリア6戦も、1着馬こそ出ていないものの複勝率はもっとも高い33.3%を記録している。一方、キャリア1戦のみで好走した馬はおらず、キャリア7戦以上になっても好走率がダウンする。どうやら、キャリア2〜6戦の馬を中心に狙っていくとよさそうだ。

前走距離別成績

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は前走距離別成績。なお、距離を問わず前走でダート戦を走っていた馬の好走例はなかったため、芝戦のみを集計している。ご覧の通り、好走例がある前走は芝1600m、芝1800m、芝2000mの3つだけ。前走芝1600mは1着こそ1頭のみだが、複勝率50.0%と優秀。前走芝1800mは、12年9番人気1着のコスモオオゾラ、13年6番人気1着のカミノタサハラと、過去10年で1、2番人気以外から勝った2頭がいずれも該当しており、単勝回収率が157%と高く侮れない。弥生賞と同じ前走芝2000mはもっとも安定しているが、人気にもなるようで、単複の回収率が伸びなかった点がネックとなる。

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