菅野、田口に続く3番手以降が飛躍の鍵 V奪還狙う巨人の先発ローテを占う
絶対的なエースとして巨人の先発陣を支える菅野 【写真は共同】
信頼のエースと2番手左腕
そのエースを追うのが、プロ5年目の田口麗斗だ。2年目に1軍デビュー、3年目に2ケタ10勝を挙げ、4年目の昨季には13勝4敗、防御率3.01と順調にステップアップしてきた左腕は今季、菅野に続く「2番手」の枠を飛び越え、「左右の両輪」「Wエース」の座を狙う。キャンプでの投手のみでの守備練習では、誰よりも声を出してムード作り。内海哲也が今年は2軍スタートとなったことから、投手陣の盛り上げ役も担っている。斎藤雅樹投手コーチは、先発陣に「70勝」のノルマを課しているが、そのためには菅野と田口の2本柱で昨季と同じ30勝&貯金21は稼ぎたいところだ。
「FA」「新外国人」、新戦力の期待度は?
埼玉西武からFA加入した野上は、キャンプ初日から4日連続のブルペン入り。3日目には80球を投げ込んだ。12年の途中から先発ローテを担った30歳右腕は昨季、規定投球回数以上の投手の中で秋山拓巳(阪神)、マイコラス、菅野に次ぐ与四球率1.50の安定感を示し、奪三振率も前年の5.21から7.06に大きく進歩させた。だが、2ケタ勝利を挙げたのは2度(13年11勝、17年11勝)のみで、プロ通算では53勝56敗と負け越している。過度の期待は禁物だろう。
新外国人のヤングマンの方が未知数ではあるが、193センチの長身に11年の全米ドラフト1巡目(全体12位)で指名された男と聞けば、期待は否応なく高まる。今キャンプでは初日と4日目にブルペン入り。ダイナミックなフォームから力強いストレートを披露し、「日本に来る前からキャッチャーを座らせて投げていた」と仕上がりも早い。球団職員からは「非常に真面目な選手」との評で、守備練習でも無難なフィールディングを見せた。外国人枠が4枚(マギー、ゲレーロ、マシソン、カミネロ)埋まった中での5番手からのスタートになるが、今後のアピール次第で序列が変わる可能性は十二分にある。