まだクラシックに間に合う逸材もいる? 馬券になる「3歳新馬」をデータ分析

JRA-VANデータラボ

キタサンブラックも3歳新馬戦でデビュー

 今回は「3歳新馬戦」について調べてみたい。この時期の新馬戦というとデビューが遅れたような印象もあるが、先ごろ引退したキタサンブラックも15年1月31日の3歳新馬戦でデビュー。3カ月後の皐月賞でも3着に好走しており、クラシックに間に合う馬が現れる可能性も残されている。そんな3歳新馬戦に特有といえるようなレース傾向があるのかどうか、データを確認してみたい。集計期間は2013年1月5日〜2018年1月21日。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

牡牝別成績

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表1は牡牝別成績で、セン馬は牡馬に含めている。こうして見ると、牡馬の数字が明らかに牝馬より高いことがわかるだろう。もちろん、牡馬の好走率が高いのは3歳新馬戦に限ったことではなく、一般的な傾向でもあるのだが、回収率についても牡馬のほうがだいぶ高い。これも一般論として、仕上がりが早いのは牝馬とされるが、3歳新馬戦デビューとなるとそのアドバンテージを失ってしまうのではないか。データからはそのようにも読み取れる。

人気別成績

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は人気別成績。上から順に見ていこう。標準的な1番人気(2017年の中央競馬全体で勝率33.5%、連対率52.0%、複勝率65.0%)と比較した場合、3歳新馬戦の1番人気は勝率が若干低く、連対率と複勝率はさらに低い。以下、2番人気こそ標準レベルの好走率をキープしているが、3〜6番人気の好走率も標準より若干低く、人気サイドの信頼性は総じて落ちるようだ。反面、7〜9番人気は好走率、回収率ともに標準以上の数字を残している。といっても、7番人気でも勝率5.6%だから実際には狙いづらいかもしれないが、穴を狙ってみるという発想は持っておいてもいい。なお、10番人気以下は一般的な数字と同程度となっている。

枠番別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は芝ダート別に枠番別成績を表したもの。芝ダートともに共通していえるのは、内枠の回収率が低めで、外枠の回収率が高いこと。たとえば芝の1枠と8枠を比較したとき、好走率はほぼ互角なのに、1枠の単勝回収率64%、複勝回収率79%に対して、8枠は単勝回収率81%、複勝回収率118%となっている。この傾向はダートでもほぼ同様だ。

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