武豊と新コンビでグランプリホース復活? 状態は「ようやく8分」 AJCC座談会

競馬専門紙「優馬」

競馬専門紙「優馬」トラックマン座談会

 中山では、今後の古馬の中長距離路線を占う重要な一戦、アメリカジョッキークラブカップ。中京では、フェブラリーSの前哨戦となる、東海ステークス。ともにGIIらしいハイレベルのメンバーが集まったが、寒波を吹き飛ばすごとく、座談会もヒートアップ。

中山2200mでは2戦2勝 軸は不動のミッキースワロー

「強い4歳世代」の1頭ミッキースワロー(左)が人気の中心(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

デスク「別定のGII戦の割に近年は波乱が続いているレースだが、先週土曜の中山8レースで馬単72580円的中の大ホームランをかっ飛ばした本紙武井も、ここは順当決着と判断したようだな」

武井「そうですね。◎のミッキースワローは、この中山2200mで2戦2勝。特に2走前のセントライト記念では、同期の皐月賞馬を相手に完勝でしたし、ラスト3ハロンが加速ラップとなる中で突き放した瞬発力は、世代トップレベルと言えますね。菊花賞こそ6着でしたが、その瞬発力を生かせない道悪だったことを考えれば悲観すべき内容ではなく、得意の舞台でキッチリと巻き返してくれるはずです」

佐藤直「たとえ大逃げを打つ馬が出たとしても、それ以外は確実にスローな流れとなるはずだし、ここは素直にミッキースワローの瞬発力を信頼する手だよ。セントライト記念で見せた脚は優にGIレベルと言えるし、ここは負けられんだろ」

守屋ミッキースワローの菊花賞は、序盤に首を上げて行きたがっていたところもありましたし、とにかく着順イコール能力とは全然言えない極悪馬場でしたからね。新馬戦といわき特別は仕掛け遅れ、京都新聞杯は早仕掛けと、負けているレースには全て明確な敗因がありますし、横山典騎手なら前走と同じ轍は踏まないハズです。ここ10年で4歳馬の勝利はなしというデータもありますが、唯一のGI馬ゴールドアクターも本調子とは思えず、さしたる強敵もいない今回はそのデータを覆せると見ます」

デスク「ただ、この馬も菊花賞から一息入れての臨戦となるわけだよな」

小桧山「早い時期にここを始動戦と決めて調整されてきたからな。“気難しい時は馬場入りをゴネるが、今回はそんな面を見せず精神的にも落ち着いているし、トモの状態が良くなって動きに躍動感もある。今考えると、菊花賞の時はセントライト記念の反動がちょっとあったが、当時よりもいい状態で出走できる”と、菊沢師も自信の仕上げを強調していたし、放牧明けを割り引く必要はないと思うぞ」

小野智「私もミッキースワローでしょうがないか、と思っていたんですが、菊花賞で僅かながら先着したダンビュライトも力は同等と見るべきです。今度は斤量で1キロ差が付くのも有利な材料ですよね」

坂倉「今回と違って内回りとはいえ、ダンビュライトの中山での2戦のパフォーマンスはかなりのものです。特に外目を回っての3着だった皐月賞は高く評価すべきで、強い4歳世代のワンツーが濃厚と言えますね」

小島「条件戦の前走にしても、着差以上に余裕のある勝ち方でしたし、血統的にもまだまだこれからの馬ですよね。そして何より、神様仏様ミルコ様が鞍上なら、キッチリ持ってきてくれるでしょう」

久光ダンビュライトは、キレ味不足がネックだけに、前走のような早目早目の立ち回りが理想かと思いますが、向正面の下りから速いラップが続く中山2200mはキャラクターに沿う印象を受けます。マイネルミラノトミケンスラーヴァといった積極的にレースを作ってくれる馬の存在も有利に働くはずですし、圏内からやや早目の仕掛けが求められる中で、それができる鞍上も強調材料ですね」

デスク「これは、ミッキースワローにも言える不安なんだが、あの極悪馬場の菊花賞組の次走は、勝ったキセキを筆頭にコロッと負けているケースが多いんだよな。ダンビュライトは、勝った稀有な例だから心配することはないと思うけど」

瀬古「担当の濱田助手も、前走については“菊花賞はあの馬場だったからレース後に疲れが出た馬が多かったようだけど、すぐにノーザンファームしがらきに放牧に出したのが正解で、ダメージがない状態で出走できた”と言ってました。もちろん“そこからさらに体調の上積みがある”とのことですから、期待できると思いますよ」

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競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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