年明け最初のG2戦、日経新春杯を攻略 好走条件揃うのはロードヴァンドール

JRA-VANデータラボ

前走クラス、レース間隔別成績(前走除外等の馬は除く)

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 前走レース別で最多の好走馬4頭を出しているのは愛知杯【2.1.1.4】と万葉S【1.1.2.10】だが、愛知杯は本競走の前日に移動。また万葉Sからは登録がなく、今年は前走レース別の成績があまり参考にならない。そこで大きくクラス別に見ると、前走重賞出走馬が8勝を挙げる一方で、条件戦組でも連対率や複勝率は見劣らない。出走数は少ないが、1000万条件組でも5頭中3頭が馬券に絡んでおり、前走の格はあまり気にせず狙っていきたい。

 レース間隔もまちまちだが、中4〜8週、おおむね前年11月中旬から12月中旬に出走していた馬は【1.7.5.48】で、16年のレーヴミストラル(前走金鯱賞8着)以外は好走しても2〜3着までに終わっている。また、半年以上の休養明けで好走したのはアドマイヤデウスのみ、ほかに秋競馬不出走の好走馬もアドマイヤフライト1頭と、大きく間隔が開いても減点になる。

前走オープン・重賞組の前走着順、着差別成績

表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表6は、前走オープン・重賞組の前走内容別成績である。好走確率が高いのは前走着順では2〜3着馬、そしてタイム差は同タイムから0.5秒まで。その双方を満たした馬は、計【3.5.2.8】連対率44.4%、複勝率55.6%を記録する。ここ2年は該当馬が1頭ずつしかいなかったが、サトノノブレス、モンドインテロともに4番人気で人気を上回る3着に食い込んでいる。

前走条件戦からの好走馬

表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 前走条件戦組の好走馬は表の6頭で、全馬に共通するのは前走1着。ほかに、4歳、今回4番人気以内、前走1番人気、前走上がり1位、といったあたりが多くの馬に共通する。すべてを満たす必要はないが、馬券候補には前走1着のほかに、もう1つくらいは該当する馬を選びたい印象だ。

結論

 日経新春杯は上位人気が安定し、それ以外なら中位人気勢よりは思い切った穴馬を狙いたい一戦だ。牡・セン馬なら4〜5歳、そしてハンデは55〜56キロ台が良い。前走はオープン・重賞なら0.5秒差以内の2〜3着馬が好成績で、条件戦なら勝っていることが好走条件だ。

 まず前走オープン・重賞で2〜3着かつタイム差0.5秒以内だった馬は、6歳・ソールインパクト、そして5歳のミッキーロケットとロードヴァンドールの3頭。好走の多い5歳(表2)の2頭のうち、ロードヴァンドールはハンデが56キロになり、表4で挙げた「牡馬4〜5歳、ハンデ55〜56キロ台」。これに該当する馬は毎年連対しているだけに、この3頭ではまずロードヴァンドールに注目したい。

 ただ、前走で同馬に先着した昨年の覇者・ミッキーロケットは恐らく1〜2番人気(表1)で、連覇のチャンスも十分。一方で、この中日新聞杯組2頭は、勝ち切れない中4〜8週(表5)に該当するため、6歳でももう少し間隔が開いたソールインパクトも侮れない存在になる。

 その他では、ハンデ55〜56キロ台からベルーフにも注目。前走・福島記念は9着ながら0.4秒差(表6)。前走オープン・重賞で4着以下でも、タイム差が0.5秒以内なら【3.1.1.9】複勝率35.7%を記録する。加えて、前走1000万条件優勝馬(表5)・ガンコは、表7の各条件では減点になるが、荒れれば2桁人気の好走もあるため(表1)、念のため大穴候補としてマークしたい。また、サンタフェチーフ、リカビトスの牝馬2頭は愛知杯と兼登録だが、こちらに回るようなら注意が必要だ。

文:浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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