年初めの競馬は何歳馬が強い? 1月の年齢別成績をデータ分析

JRA-VANデータラボ

1月・古馬1000万条件の年齢別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 続いて1000万条件の成績も見てみたい(表3)。こちらも4〜5歳優勢、回収率なら5歳、という傾向は、表1の1600万〜重賞と変わりはない。ただ、表1では4、5歳とも勝率10%以上、連対率20%以上、複勝率30%以上を確保していたのに対し、1000万条件に下がると、それぞれ好走確率は低下している。もっとも、6歳以上の好走確率が高いかといえばそうでもない。表1では全出走馬の中で4〜5歳馬の占める割合が4割ほどだったのに対し、表3では6割以上。4〜5歳馬同士でつぶし合っている面もあるだろう。

1月・古馬500万条件の年齢別成績

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 最後に表4は、500万条件の成績だ。500万条件になると、4、5歳馬は平均人気も低くなり、複勝率は20%少々まで低下。そして1000万条件と違うのは、6〜7歳馬は複勝率、特にダート戦では4〜5歳馬との差がかなり小さくなり、回収率で見れば4〜5歳ばかりを狙う理由はなくなっている。6〜7歳になっても未だ500万条件にとどまっていては能力的に厳しそうだが、見どころがあるがゆえに中央登録を抹消されていない、と考えたほうがいいだろう。逆に、4歳や降級後の5歳で能力の高い馬なら、この時期には既に500万条件を卒業しているとも考えられる。いずれにしても、3着以内の候補としては6〜7歳でも年齢は気にせず、4〜5歳馬と平等に分析したい。なお、9歳馬は15年のスズカブリザード、そして17年のダブルイーグルと、2頭別の馬が好走している。

 以上、1月の年齢別成績をクラスごとにまとめてみた。基本的にはクラスが上がるほど4〜5歳馬の好走確率が高く、下級条件では特に複勝率で4〜5歳とベテラン馬の差は小さくなる。クラスによって年齢別の出走馬占有率が異なるため、レースを見ていて「よく来る」という印象と、好走確率や回収率には差が出てくるだろうが、こういった数字も参考にしつつ馬券を組み立てていきたい。

文:浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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