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オカダは失神KO ジェリコが内藤襲撃
みのるは棚橋のIC王座を強奪し宣戦布告

「何かが起こる」イッテンゴ後楽園

LIJが今年も旋風を巻き起こしていく
LIJが今年も旋風を巻き起こしていく【写真:SHUHEI YOKOTA】

 5日の新日本プロレス「NEW YEAR DASH !!」東京・後楽園ホール大会では、前日の1.4東京ドーム大会の熱気と興奮冷めやらぬ中、札止めとなる1737人を動員。全カード当日発表ながら、前日を上回る衝撃の連続で、2018年の新日本マットも波乱の予感満載となった。


 1992年から毎年恒例の1.4東京ドーム大会に対し、その翌日の1.5後楽園大会は、2014年よりスタート。年間最大のビッグマッチである「イッテンヨン」が、前年1年間の集大成であるのに対し、この「必ず何かが起こる」イッテンゴは、新しい年、新しい時代の始まりを感じさせる大会となっている。


 14年は前日のメインでIWGPインターコンチネンタル新王者になった棚橋弘至と前王者の中邑真輔があいまみえ、2.9広島での再戦が決定。また、前日にIWGPジュニアヘビー級王者・飯伏幸太へ黒い花束を贈って宣戦布告した謎の男エル・デスペラードがデビュー戦を行い、2.11大阪でのタイトル挑戦にこぎつけた。


 15年は前日のメインイベントでIWGP王座を防衛した棚橋をAJスタイルズがスタイルズクラッシュで粉砕し、2.11大阪でのタイトル戦が決定。一方、前日に棚橋に敗れたオカダは、この日もバッドラック・ファレに完全KOされて無残な姿をさらすが、2.11大阪でリベンジし、復活ののろしを上げることとなった。


 16年は前日のセミファイナルでIC王座を争った中邑とAJがタッグマッチで再戦。だが、伏兵ケニー・オメガが片翼の天使で中邑から3カウントをかっさらうと、さらに仲間であるAJにまで炸裂させ、バレットクラブから追放してしまう。中邑とオメガによるタイトルマッチの機運も高まるが、実現することなく、中邑はベルトを返上しWWEへ移籍した。一方、前日のメインで悲願の初勝利を果たし、IWGP王座を防衛したオカダには後藤洋央紀が挑戦表明するも、オカダはIC王座とのダブルタイトル戦を要求。両者は2.11大阪でIWGP王座を賭けて対戦し、ペイント&白装束で“鬼神”と化しながらも敗れた後藤がCHAOS入りを果たした。


 17年は鈴木みのる率いる鈴木軍が2年ぶりに新日本マットに襲来。前日のメインでIWGP王座を防衛したオカダをみのるがスリーパーからのゴッチ式パイルドライバーでダウンさせ、「新日本プロレス、テメーらの宝、オレたちにすべてよこせ!」とベルト総獲り宣言。2.5札幌でのIWGP王座挑戦へこぎつけた。また、前日に内藤に敗れIC王座から陥落した棚橋は、中西学&田口隆祐とのトリオでNEVER無差別級6人タッグ王座を戴冠。わずか1日でタイトルホルダーへと返り咲いた。


 今年の1.5後楽園も、意外な乱入あり、タイトル挑戦へのアピール合戦あり、揺れ動く人間模様ありとなった。

SANADAがオカダのIWGP挑戦へ

SANADAがオカダを失神KO状態に。IWGP戦線に名乗り
SANADAがオカダを失神KO状態に。IWGP戦線に名乗り【写真:SHUHEI YOKOTA】

 メインイベントでは、前日のダブルメインでIWGPヘビー級王座を争った王者オカダ・カズチカと挑戦者の内藤哲也が10人タッグマッチで激突。だが、その試合後、前日にV9を達成した“レインメーカー”オカダが屈辱のダウン姿をさらせば、内藤はWWEスーパースターのクリス・ジェリコと大乱闘を展開した。


 王座奪取には失敗した内藤だが、この日も大歓声に迎えられて入場。一方、オカダも腰に死守したIWGPベルトを巻いて、レインメーカーポーズで声援に応える。内藤が場外でオカダを鉄柵に振れば、オカダもデスティーノを切り返してコブラクラッチ。だが、EVILへのドロップキックをかわされたところへ、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの4人が一斉に合体ドロップキックを炸裂。孤立したYOSHI−HASHIを内藤がデスティーノで仕留め、LIJが凱歌を上げた。


 なおもLIJはCHAOSのメンバーを1人ずつ場外へ追いやると、最後の1人となったオカダにSANADAがTKOからSkull End。ダウンして動けないオカダを、なおもSANADAがリング下へ蹴り落とし、IWGP獲りをアピールした。

“二度と来ない”と言ったジェリコが突如乱入

内藤が観客と大合唱した後、突如リングに乱入したジェリコ。この後、2人の間に因縁が生まれていくのか
内藤が観客と大合唱した後、突如リングに乱入したジェリコ。この後、2人の間に因縁が生まれていくのか【写真:SHUHEI YOKOTA】

 勝利を飾った内藤が「東京ドームではなく、後楽園になってしまいましたが、今年初めての大合唱、皆さん、思う存分叫んでください」と恒例の「デ・ハポン」の大合唱で大会を締めようとするも、突如現れたジェリコが内藤を襲撃。セコンドが両者を必死に引き離してもなお、内藤は寝転がったり、目を見開いて挑発を繰り返し、ジェリコもテーブルを投げつけ、たけり狂った。


 ジェリコは当日のダブルメインでカナダの同郷出身のオメガとIWGP USヘビー級王座を賭けて反則なしのノーDQマッチで対戦。ラフファイト連発でオメガを流血に追い込みながらも敗れ、試合後は怒りをあらわに「もう日本に戻ってくることは二度とないだろう」とまで言っていた。だが、それから一晩でまさかの変心。次なる標的とされた内藤は「何でそんなに熱くなってるんだよ。オレもよく知らないけど、世界的に有名なレスラーなんでしょ。オレのことが気になったのかな。熱くなってくれるのは構わないが、まさにトランキーロ、あっせんなよ」と冷静に切り返した。


 くしくも前日のダブルメインイベントで共に敗れた両者のまさかの遭遇。ベルトも、過去の因縁もない2人を結びつけたのは、運命(デスティーノ)なのか。世界中から注目されるスーパースターと、今、日本でもっとも支持されている男が、今後、いつ、どんな形で交わるのだろうか。

棚橋の痛めたヒザを破壊 鈴木軍が再侵攻へ

すべてのベルトを失った鈴木軍。しかし新日本再侵攻へ次のターゲットは棚橋のIC王座か
すべてのベルトを失った鈴木軍。しかし新日本再侵攻へ次のターゲットは棚橋のIC王座か【写真:SHUHEI YOKOTA】

 セミファイナルの8人タッグマッチでは、IWGPインターコンチネンタル王者・棚橋弘至に鈴木軍大将・鈴木みのるが宣戦布告した。


 みのるは前日のNEVER無差別級王座戦で後藤洋央紀に敗れ、王座から転落。試合後は自ら提案した「敗者髪切りマッチ」のルールに従い、リング上でバリカンで髪を刈り上げ、会場を驚かせた。この日、入場したみのるがかぶっていたタオルをはぎ取ると、完全なる丸坊主頭に、客席からはまたも大きなどよめきが起きた。


 一方、棚橋は右ヒザを負傷しながら東京ドームに強行出場し、“スイッチブレイド”ジェイ・ホワイトに辛勝してV4に成功。この日もヒザに不安を抱えながらリングに上がるも、みのるはゴングを待たずに急襲すると、その後も試合度外視で棚橋だけをロックオン。場外で痛めたヒザにイスを振り下ろし、そのままアキレス腱固めで捕獲。試合後もヒザへのストンピング連打からヒールホールドで締め上げると、奪ったICベルトを手に「棚橋、次の標的はおまえだ」と宣告。もはや起き上がることすらできない棚橋は、セコンドに両肩を担がれながら花道を引き揚げた。


 前日はツイッターでトレンド入りするなど、敗れてなお評価を上げたみのる。衝撃の乱入劇から丸1年。再び無冠となった鈴木軍の逆襲が今、始まるか。

高木裕美

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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