今年馬券を買い続ければ儲かった騎手は? 単勝回収率で目を引く吉田隼人

JRA-VANデータラボ

複勝回収率ランキング(3着以内60回以上)

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 続いて表3は、複勝回収率のランキングである。こちらは3着以内60回以上で切ったが、1〜3位の田中勝春、武藤雅、酒井学騎手で94%と、100%を超えてくる騎手はいなかった。ただ、今年の新人・武藤雅騎手が2位に食い込んだ。デビューから、いわゆる「表開催」中心の騎乗で、初勝利は4月23日になったが、そこから夏のローカルで多くの勝利を重ね、これまで今年の新人では最多の20勝をマーク。この秋の東京開催でも、何度となく波乱を演出している。単勝万馬券の馬を除けば複勝回収率102%になるため、極端な人気薄の騎乗でなければ穴候補として警戒したい。

 また、5位の北村友一騎手は複勝率30.8%、6位の川田将雅騎手は同43.1%の高複勝率で、複勝回収率80%台後半をマークした。彼らを買っていれば儲かるという数字ではないものの、人気サイドの軸候補としては悪くない数字だけに、うまく穴馬とも組み合わせて高配当を狙っていきたい。

特別レースの単勝回収率ランキング(10勝以上)

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 そして最後に表4は、特別レースにおける単勝回収率ランキング(10勝以上)も見ておこう。こちらの注目は、なんといってもM.デムーロ騎手で、勝率27.1%、単勝回収率109%。ちなみに重賞限定では141%、G1〜G2にかぎれば172%。今年全体では単勝回収率77%なのだから、大舞台になるほど強い傾向は今も続いている。逆に、ファンの側からすると大舞台になれば「よく知っている馬」が多いため、予想ファクターに占める騎手の比重が下がりがちに、条件戦など「よく知らない馬」が多い条件では騎手頼りになりがち、とも言えるかもしれない。今年、あといくつのタイトルを手にするのかも注目されるが、もちろん馬券の面からも見逃せない。

 なお、202%で断トツの鮫島克駿騎手は(全レース84%)、今年の2桁人気馬による3勝がすべて特別戦。2位の丹内祐次騎手は10番人気2勝こそ平場だったが、11番人気以下の3勝はやはり特別戦ばかり。ただ、丹内騎手は表1でも8位で、全レースでも100%に到達しているので平場も含めて要注意だ。

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