ソフトB・松本裕樹、3年目の本格化 背番号「66」を継承する若きエース候補

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地元・横浜でプロ初勝利をマーク

盛岡大付高時代は最速150キロの速球と多彩な変化球を武器に、計3度の甲子園出場を経験 【写真提供:高校野球ドットコム】

 岩手大会後、右肘じん帯に炎症を起こした松本は、甲子園入り後も試合の2日前までノースロー調整。8月16日、2回戦の東海大相模高戦に先発するも、剛腕の姿とは程遠かった。

 140キロ越えはほとんどなく、多彩な変化球で打ち気をそらすピッチング。それでも3失点完投で盛岡大付高に夏の甲子園初勝利をもたらしたが、3回戦の敦賀気比高戦では打ち込まれ敗退。ドラフト会議も不安の中で迎えることとなった。それでもソフトバンクは1位指名。球団は大器に十分な回復の時間を与えた。

 プロ1年目はひたすら右肘のリハビリに努め、回復へのレールを歩み、2年目に2軍戦で初登板。9試合で35回1/3を投げて、5勝1敗、防御率3.06とまずまずの成績を残した。そして9月30日の東北楽天戦(ヤフオクドーム)で1軍初登板。7回からマウンドに上がり、1回1失点の成績だった。登板はこの1試合のみに終わったが、松本はこれを土台にして3年目の本格化を迎える。

 3年目の今季は5月14日の楽天戦で初登板。5月末からは先発ローテに入ると、6月3日の交流戦・DeNA戦で6回3失点と試合をつくり、地元・横浜で念願のプロ初勝利。さらに6月29日の北海道日本ハム戦では、6回途中無失点の好投で2勝目。7月末まで豪華投手陣を擁するチームでローテを守り、10試合に先発。2勝4敗、防御率4.78の成績を残した。

ライバル多いが目指すはローテ定着

 だが、日本シリーズで松本の姿はベンチになかった。

 8月末に2軍落ちし、最終盤に1軍復帰も、クライマックスシリーズでは登板なし。日本シリーズの出場資格を持つ40人枠からも外れた。チームが2年ぶり日本一の歓喜に沸く中、喜びきれなかったことだろう。

 そして2018年、球団が彼に求めるハードルはさらに上がる。イメージしているのは140キロ台後半の速球、多彩な変化球で翻弄(ほんろう)した高校3年夏の岩手大会以上のピッチングだろう。ただ、15年のドラフト1位・高橋純平、16年のドラフト1位・田中正義を含め、ライバルは数多い。

 だが、松本には右肘のけがを1年余りのリハビリで乗り越えてきた、他にはない人間力がある。その人間力を存分に発揮し、まず目指すは1軍のローテーション定着。そして2年連続日本一を期す鷹の若手エースへ。かつて魂の投球で魅せた斉藤和巳氏から継承した背番号「66」は、その道筋を明るく照らす。
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