ソフトB・松本裕樹、3年目の本格化 背番号「66」を継承する若きエース候補

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地元・横浜スタジアムでプロ初勝利を挙げ、工藤監督と握手するソフトバンク・松本(写真左) 【写真は共同】

 ペナントレースではセ・リーグは広島が2年連続、パ・リーグは2年ぶりに福岡ソフトバンクが優勝。続くクライマックスシリーズ(CS)ではレギュラーシーズンでセ・リーグ3位の横浜DeNAが日本シリーズ出場を果たすなど、さまざまなことがあった2017年のNPB。10月26日にドラフト会議も終了し来季の陣容も整いつつある今、若手選手は来季の1軍活躍を誓って、一日一日を大事に過ごしている。

 そこで18年に1軍で活躍が期待されるホープをピックアップ。今回紹介する選手はソフトバンク・松本裕樹である。盛岡大付高時代は、最速150キロのストレートと多彩な変化球を武器にする本格派右腕。ドラフト1位指名を受け、2年間の苦闘を経た後に、今季に待望のプロ初勝利をマークした。4年目の飛躍を期す彼のここまでを追っていこう。

2年夏の時点で投打ともに全国レベル

 松本の地元は神奈川県横浜市瀬谷区。兄・健太(東海大高輪台高〜元フェデックス)の後を追って、幼少期から南瀬谷ライオンズに入団。中学校では瀬谷ボーイズでプレーすると、高校では伊東昂大(元広島)ら先輩たちの系譜を継いで、関口清治監督が率いる岩手・盛岡大付高へと飛び出す。

 進学後は早々に登板機会をつかみ、1年夏の岩手大会4回戦・大野戦で先発。最速137キロのストレートを武器に、6回無失点で秋以降のエース格を決定的とし、甲子園でも背番号「11」を着けてベンチ入りした。

 1年秋は公式戦7試合に登板。50回2/3を投げて50奪三振、防御率1.42でチームを東北大会4強に導き、センバツ出場に貢献した。迎えた甲子園初登板は、第85回選抜高校野球大会の2回戦・安田学園高戦。この試合で先発すると、8回2/3を3失点で最速141キロ。続く3回戦の敦賀気比高戦でもリリーフで4回2/3を投げ無失点。チームは0対3で敗れたものの、初めての全国舞台は上々の内容となった。

 2年夏は投打で魅せた。岩手大会では2回戦の盛岡農高戦で本塁打。さらに準々決勝の水沢高戦では最速147キロをマーク。チームは惜しくも決勝戦で花巻東高に敗れるが、松本は世代において全国レベルの右腕・左のスラッガーとして注目を浴びるようになった。

最後の夏で奮闘、甲子園出場決めるも…

 しかし、2年秋は東北大会まで勝ち進むも、2回戦の青森山田高戦で惜敗。センバツを逃し長い冬を送ることとなる。ここで松本は体づくりに目を向ける。
 
 冬の間に体重を7キロ増量。パフォーマンスアップに努めた松本は、3年春に球速でその成長を証明した。盛岡地区予選決勝の盛岡三高戦で自己最速の150キロをマーク。さらに高校通算本塁打も49本に。東北大会でも聖光学院高戦で1失点完投勝利を挙げるなど、松本は2年先輩の大谷翔平(花巻東高〜北海道日本ハム)以来に次ぐ二刀流選手として、さらに注目を浴びるようになっていく。

 最後の夏となった14年7月18日、岩手大会3回戦の一関一高戦で初先発。その投球を見ようと、球場にはNPB10球団のスカウトが集結した。ここで松本は8回1失点、11奪三振の快投。続く準々決勝の盛岡四高戦では、本塁打を含む2打数1安打4打点と打撃でチームの逆転勝ちに貢献した。

 準決勝で盛岡三高相手に松本の勢いはさらに加速する。最速149キロのストレートを軸に1安打完封勝利。甲子園出場をかけた決勝戦では、3年連続の対戦となった花巻東高に5対4で競り勝ち、ついに自身2度目の甲子園出場を決めた。しかし、ここでの激投が、松本にとって苦闘のはじまりとなる。

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