G1馬集結も本命に推せない危険な実績馬 データで読み解くチャンピオンズC

JRA-VANデータラボ

合計7頭のダートG1馬

 今年のチャンピオンズCには、連覇を狙うサウンドトゥルー、フェブラリーSを制したゴールドドリーム、史上初となる11勝目のG1タイトルを目指すコパノリッキーなど合計7頭のダートG1馬が集結し、楽しみな一戦となった。そんな砂の王者決定戦を、現行の条件となった2014年以降のデータから占ってみたい。JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

人気別成績

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表1は人気別成績。過去3年の勝ち馬は、14年から順に2番人気、6番人気、12番人気となっており、1着に関しては波乱の傾向も見られる。3着以内の頭数を示すと、1〜3番人気が4頭、4〜6番人気が2頭、7〜9番人気が1頭、10番人気以下が2頭という分布。過去3年のみのデータではあるが、「人気馬だけ」や「穴馬だけ」といった買い方ではなく、本命サイドから人気薄までをバランスよく組み合わせたほうが的中につながりやすいのではないだろうか。

枠番別成績

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は枠番別成績。ここで注目したいのは複勝率で、1枠が40.0%、2枠が50.0%と、内枠の数値が非常に高い。そして、3〜6枠は複勝率16.7%で並び、7、8枠から好走した馬は皆無となっている。当日の馬場傾向を見極める必要はあるが、チャンピオンズCは思った以上に内枠有利、外枠不利のレースとなっているようだ。

年齢別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は年齢別成績。延べ9頭いる1〜3着馬のうち、8頭までが5、6歳に集中していることは見逃せない。その一方で、4歳は好走例が皆無で、3歳の好走も2着が1回あるだけ。また、7歳以上の高齢馬の好走例もない。このように、年齢別成績も意外なほど偏っていることも押さえておきたい。

4角通過順別成績

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は4角通過順別成績。今のところ、4角1番手の馬(≒逃げた馬)の好走例がないことはこのレースの特色のひとつといっていいのではないか。反面、4角2番手の好走率は非常に高く、4角3〜4番手や4角5〜6番手の好走例もある。先行しそうな馬、先行できそうな馬を狙うのが基本戦略となりそうだ。また、4角7〜9番手や4角10〜12番手の好走例はないのに、4角13〜18番手とかなり後ろから行った馬が3頭も好走している点も興味深い。中途半端な差し馬を狙うぐらいなら、思い切り後ろから行く馬を狙ったほうがよさそうだ。

前走4角通過順別成績

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 前項で4角通過順別成績を確認したが、実際にどの位置でレースをするかは、ゲートが開くまでわからないのも事実。そこで「前走における4角通過順別成績」も確認しておきたい。それが表5で、前走が中央戦だった馬と地方戦だった馬に分けて示している。

 前走中央戦から見ていくと、前走4角2番手の馬が【0.1.2.1】と高確率で好走していることが目につく。15年2着のノンコノユメは前走4角11番手だったが、これはむしろ例外と考えるべきか。一方、前走地方戦の好走例は、前走4角2番手、前走3〜4番手、前走5〜6番手のいずれかで、前走4角7番手以降だった馬は割り引いたほうがいいかもしれない。いずれにしても、中央戦、地方戦を問わず、前走4角1番手だった馬がすべて4着以下に終わっている点は興味深い。先に確認した表4と合わせて考えると、チャンピオンズCは逃げ馬に厳しいレースともいえそうだ。

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