「危険な馬」は大器?リビーリング★8つ 父と祖父の背中を知るデムーロも制御不能

競馬専門紙「優馬」

競馬専門紙「優馬」の2歳馬チェック

 ジャパンカップウィークは2歳戦も素質馬揃い。その中でもジャパンカップ当日にデビューしたリビーリングは、父ヴィクトワールピサ・祖父ネオユニヴァース両馬の背中を知るM.デムーロでさえも制御不能の勝ちっぷりだった。果たしてクラシック級の逸材か、それとも…。

他馬を嘲笑う規格外の走り リビーリング

鞍上を苦労させながらも勝利を収めたリビーリング(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

11/26(日) 東京4R 2歳新馬 芝1800m
リビーリング 牡 馬体重:498kg
★★★★★★★★ 8点〔GIIクラス〕
騎手:M.デムーロ 厩舎:(美) 萩原
生産:追分ファーム
馬主:G1レーシング
父:ヴィクトワールピサ
母:インコグニート(Gone West)

 最内枠を生かして先行策を取ったが、2角に入る所で外にヨレるなど落ち着きがなく、鞍上のM.デムーロも制御に苦労していた。直線に向いてもそれは変わらず、内外にヨレながらの走りで集中力も散漫。最後までキチッと追えるような所はなかったが、そのまま押し切ってしまうのだから恐れ入る。レースを見ての通り、数字で語れるタイプではないが、ラスト3Fのラップは11秒4−11秒5−11秒8。スケールの大きさと危うい気性が同居しており、大化けする可能性を秘める「危険な馬」だ。

馬体診断
 レースで見せた気の悪さはパドックでも同様。このあたりは成長と経験によってどう変わるか、今後を見守りたい。ただ、この手のタイプは気性難が強さとリンクしている可能性もあるので、一概には言えない面もある。端整で上質な馬体は仕上がりの良さを感じさせ、以前の写真と比べると特に骨格が垢抜けてきたのが一目瞭然。この血統のウィークポイントであるキレ味は、繋の柔軟な可動域を見るに問題はなさそうで、馬体的には距離が延びても大丈夫だろう。

血統診断 
 母は芝1200m〜1600mで3勝。配合の似たネオユニヴァース産駒の半兄カグニザントは1600万まで出世したが、セン馬になっているように、この気性は血統的なものと言える。本馬の叔父にシックスセンス(皐月賞2着、ダービー3着)がいて、祖母デインスカヤの半妹シルヴァースカヤはヘンリーバローズ(★9つ)やシルバーステート(★8つ)の母。父ヴィクトワールピサは皐月賞を勝ち、ダービーは3着。クラシック戦線で戦えるポテンシャルを秘めた血統である。

馬券の狙い目→気性面の不安が最後まで付きまとってきそうだが、それさえクリアすれば皐月賞・ダービーでも勝負になる可能性はある。

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