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シーズン閉幕にふさわしいサーキットは?
今宮純のF1ザ・ショウダウン

余韻として残る“閉幕戦”

トワイライトレースとして開催される今季の最終戦アブダビGP
トワイライトレースとして開催される今季の最終戦アブダビGP【XPB Images】

 終わりと始まり――。シーズン“閉幕戦”の記憶は、その年の開幕戦と同じくらい、余韻として残るものだ。勝敗の行方だけでなく、ここで終わりのサーキット空間が感動を生む舞台装置になる。


 30年前、1987年はオーストラリアGP(アデレード)、20年前の97年はヨーロッパGP(スペイン・へレス)、10年前、2007年はブラジルGP(サンパウロ)。いまはもう昔のアデレードもヘレスも開催されていないが……。


 このうち最終決戦となった1997年はジャック・ビルヌーブがミハエル・シューマッハの“体当たり接触”をはねのけ、最初で最後の戴冠。


 2007年はキミ・ライコネンが勝ち、1点差でルイス・ハミルトンとフェルナンド・アロンソを逆転し初戴冠。シーズンを締めくくる激しい対決図式はまさにクライマックス。名勝負が演じられた。


 今年はアブダビGPの2戦前にハミルトンが4冠を達成。16年と14年のハミルトン対ニコ・ロズベルグのような最終決戦は実現しなかった。

ゴージャスなアブダビGP

過去に6度、最終戦のスケジュールが組まれていた日本GP
過去に6度、最終戦のスケジュールが組まれていた日本GP【XPB Images】

 中東に09年に新設されたヤス・マリーナ・サーキットの雰囲気は、ゴージャスな人工照明に照らされたトワイライト・レース。高価なスタンドにVIPを気取る外国人が目立ち、終われば隣接されたホテルエリアでパーティータイムだ。モナコGPでも見ないようなスーパースポーツカーがぞろぞろと深夜渋滞。誤解をおそれずに言うならアブダビGPは“最終戦バブル”……。


 どの最終戦が舞台装置としてふさわしいのだろう。年代によって意見は分かれるだろう。参考までに1985年から33年の最終戦はこうだ。


11回:オーストラリアGP(1985〜95年)

7回:ブラジルGP(2004、06〜08、11〜13年)

6回:日本GP(1996、98〜99、2001〜03年)

6回:アブダビGP(2009〜10、14〜17年)

1回:ヨーロッパGP(1997年)

1回:マレーシアGP(2000年)

1回:中国GP(2005年)


 FIAとバーニー・エクレストンが最終戦をどこにするか、さまざまな国のサーキットを転々としてきたのが分かる。いまは中東アブダビGPで繰り返され、ヨーロッパでは1997年に最終戦が開催されて以降ずっと候補から外れている。

大規模な“打ち上げパーティー”

 年間16戦カレンダーがスタンダードだった時代、オーストラリアGPから最終戦が日本GP(鈴鹿)に変わった際にはちょっとしたクレームがあった。打ち上げの“どんちゃん騒ぎパーティー”を、いったいどこでやれるのかと。


 アデレード時代は某ディスコをマクラーレンが貸し切り、パーマネントパスを持っているメディアは誰でもOKの無礼講。個人的な思い出だがビートルズの故ジョージ・ハリスンさんとお会いでき、ハグしながら乾杯(サインも自撮りもしてないが)。


 鈴鹿関係者にお願いしたことも。サーキットホテル内のバー“ログ・キャビン”を解放して深夜営業、カラオケは絶対ウケルからもう徹夜でやっちゃってくださいと。


「よし分かった」と当時のホテル総支配人。87年からF1を開催してきたノウハウもあり、“ログ・キャビン最終戦パーティー”はSUZUKA伝説のエピソードに(壊れたカラオケセット代や店内が酒びたしなど、総額いくらかかったのだろう……)。


 1回きりだった最終戦、へレスもマレーシアのセパンも上海もそこまでやる“打ち上げパーティー”があったのかどうか、自分は知らない。覚えているのはセパンの夜のこと。泊まっていたホテルに複数チームが深夜戻ってきてからプールで盛り上がり。なぜか男女混合“水球ゲーム”がスタート。夜明けまで続く騒ぎを聞きながら、部屋で原稿を打ちこんだものだ。


 どのGPを最終戦にするか。新規オーナーは未来規定を考えるとともに、シリーズ・ファイナルをどこにするかも検討すべき大切なことではないか。ヨーロッパのクラシック・サーキットで幕が下りるのが、この伝統あるスポーツにはふさわしいと思う。

F1速報
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