来春クラシックへ向け大物登場なるか!? ラジオNIKKEI杯京都2歳Sをデータ解析

JRA-VANデータラボ

年末のホープフルSに向けても重要な1戦

 今週は土曜日に京都競馬場で、ラジオNIKKEI杯京都2歳Sが行われる。14年に重賞となったレースで、その間のデータは少ないが、その前はオープン特別として行われていた。京都芝2000mというコース設定も変わっておらず、ほぼ同一レースとして考えていいだろう。来年のクラシック戦線はもちろん、今年からG1に昇格したホープフルSへ向けても重要なレースになると考えられる。今回は過去10年のデータからラジオNIKKEI杯京都2歳Sの傾向を分析してみることにする。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

ラジオNIKKEI杯京都2歳Sの成績(過去10年)

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表1は過去10年で3着以内に好走した馬たちの一覧。重賞となったのは14年からで、それ以前はオープン特別の京都2歳Sの成績を記している。昨年優勝したカデナはクラシック戦線に乗り、次走弥生賞を制した。同年3着のベストアプローチは青葉賞で2着と好走。14年3着のシュヴァルグランは古馬となって活躍している。それより前は12年にエピファネイアが優勝。11年優勝のトリップも翌年弥生賞では2着。あとは09年1着のヴィクトワールピサ、08年3着のアンライバルドあたりが目につく名前だろうか。オープン特別時代から翌年のクラシックで活躍する馬を出しており、ラジオNIKKEI杯京都2歳Sとなった現在、いつ大物が出てもおかしくはない下地はあると言える。

 好走馬30頭のうち08年2着のファミリズム以外はすべて牡馬。牡馬のクラシック戦線を意識し、素質馬を探る方向で考えるべきレースだ。例年の傾向として、出走頭数がかなり少ない。過去10年でフルゲートはおろか12頭が最大。10頭未満になることもザラだ。よって、必然的に穴馬が食い込む余地が限られている。

 好走した各馬の人気を見ると、上位人気がかなり目立つ。7番人気以下で好走した馬は5頭しかいない。10〜12年に集中しており、穴馬が来ていない年の方が多い。レースの勝ち時計はほぼ比較的安定している。2分台そこそこで、2分を切ってくるようなことはない。レースの展開もスローペースになりやすい

 好走馬の4コーナー位置を示したが、特に1番手だった馬に注目してみたい。15年2着のリスペクトアースなど4頭が該当。いずれも当日人気は5番人気以下だった。穴を狙うには適さないレースではあるが、ハナを切りそうな馬はつねに伏兵として注意しておくと良さそうだ。

 実績面においては今回、前走ではなく初勝利時のコースに注目してみた。結論としては好走馬の大半が芝1800〜2000mであった。08年1着のイグゼキュティヴは道営デビューだったためダートとなった点は仕方がない。芝1600mの勝ち上がりもいるが、わずか2頭だけだ。芝中距離を勝利していれば場所はどこでもいい。ただ、実際には京都で勝っている馬が非常に多く、同実績馬には要注目したい。

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