打線のマイナーチェンジがはまった侍J 稲葉監督の「最後の迷いどころ」は!?
西武を相手に6対0で快勝を収めた侍ジャパン・稲葉監督(写真左)。これが新チームの“初勝利”となった 【写真は共同】
そんな中、16日から「アジア プロ野球チャンピオンシップ」に臨む野球日本代表(侍ジャパン)は6対0で“初勝利”。わずか2試合の調整期間で、稲葉篤紀監督は本番に向けて手応えをつかんだ様子だ。
「昨日、今日と点差は関係なしに、送らせよう、エンドランをしようといろんな選手にいろんなことをやってもらいました。みんな、普通にこなせました。いろんな作戦を使えるという手応えがあります」
特に状態が良い西川、近藤、上林
結果、打線は計11安打。西川、近藤、上林の状態が特に良く、6番に入った外崎修汰(西武)は右方向に2安打と内容のあるバッティングを披露した。6回から途中出場した京田は内角のストレートをうまく呼び込んでライト前へ運び、猛打賞だった前日に続いて状態の良さを見せつけている。4番・山川穂高(西武)は5回2死一塁から高めの変化球をセンター前にうまくはじき返してチャンスを拡大すると、続く上林は2ストライクからレフトオーバーのタイムリーニ塁打。「追い込まれていたので何とか対応していこうと思って、しっかり真っすぐを打つことができてよかったです」と振り返った。
打線は全体的に上向きで、盗塁、エンドラン、バントと足を絡めた攻撃も随所で見られた。2試合の練習試合を通じ、新生・侍ジャパンは打線の形が固まってきた。稲葉監督は最後の迷いどころについて、こう話している。
「山川選手と近藤選手はそんなに足が速くない中で、3、4番に置くのか、4、5番に並べていくのかという攻撃のパターンですよね。1、2番を誰にするのかで、そこは変わってくるのかなと考えています」
京田&源田の1、2番で機動力押し出す
1番の候補は京田と西川で、おそらく京田で行くのではないだろうか。その方が、より走塁面を押し出すことができるからだ。攻撃における機動力の使い方について、指揮官はこう語った。
「クイックのタイムを見ながら、走れるピッチャーなら走らせます。クイックが早いピッチャーで走らせられないなら、どうやってセカンド、サードに送るのかを考えてやっていくと思います」
京田と源田の1、2番なら、相手投手がどんなタイプでも攻撃を使い分けることができる。京田を本職ではないセカンドで起用することに関し、稲葉監督は「バッティングに影響するのかと思っていたけど、影響しなかった」と前日に話したように、起用するメドが立った。ともに盗塁数が今季リーグ2位だった二人を1、2番に並べ、スピードを押し出していくのではないだろうか。